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細胞増殖

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[[ファイル:図3:成体における脳での細胞増殖.png|thumb|350px|'''図3:成体における脳での細胞増殖''']]
 成体の脳において細胞の増殖を行う細胞は、[[海馬]]の[[顆粒細胞下帯]](subgranular zone : SGZ)と脳室下帯において確認されている。この二か所で観察される神経幹細胞は、SGZ)と[[脳室下層]](subventricular zone : SVZ)において確認されている。この二か所で観察される神経幹細胞は、[[アストロサイト]]マーカーとして知られている[[グリア線維性酸性タンパク質]](glial fibrillary acidic protein, GFAP)を発現していることも明らかとなっているが、成熟したアストロサイトとは形態的、また機能的に異なっている。この領域では生涯を通して神経系細胞の供給が行われており、新たに産生されたニューロンは[[記憶]]、[[学習行動]]に関与していることが示唆されている<ref name=ref12><pubmed>18295581</pubmed></ref>。
 海馬のSGZに存在する増殖性の細胞は、それらの形態や特異的マーカーによって1型、2型、3型の3種類に分類することができる。
 B型細胞は神経幹細胞と考えられており、GFAP陽性細胞である。B型細胞からC型細胞は産生され、C型細胞が自己複製を繰返して集団を増幅させた後、神経細胞前駆細胞であるA型細胞へと分化する。
 C型細胞は[[Dlx2]]や[[mammalian achaete-scute homologue 1]]([[Mash1]])を発現し、A型細胞はDCXやPSA-NCAMを発現している[12,3]<ref name="ref3" /><ref name="ref12" />。SVZで産生されたA型細胞は[[吻側細胞移動路]]([[rostral migratory stream]] : [[RMS]])を移動し、[[嗅球]](olfactory bulb : OB)へ移動後、ニューロンに分化して臭いの識別や記憶の形成に関与していることが示唆されている(図3)。
 成体における神経幹細胞の増殖、分化は[[wikipedia:ja:ホルモン|ホルモン]]や[[wikipedia:ja:成長因子|成長因子]]、外部環境などの外的因子と、細胞内の[[転写因子]]などの内的因子によって調節されている<ref name=ref14><pubmed>16495940</pubmed></ref>。最近、海馬のSGZにおいて、遺伝子の網羅的解析から[[insulin-like growth factor]](IGF2)が神経幹細胞の増殖に関与していることが示された<ref name=ref15><pubmed>22399759</pubmed></ref>。また、胎生期だけでなく成体海馬のSGZにおける神経幹細胞の増殖にもNotchシグナルが関わることが明らかになっていたが、SVZにおいてもNotch1が神経幹細胞の増殖、分化に必要であることが報告されている<ref name=ref16><pubmed>22514327</pubmed></ref>。
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