「ノルアドレナリン」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
241行目: 241行目:
中枢神経系<br> 脳におけるノルアドレナリン作動性の神経細胞群は、主に髄質(medulla)、橋(pons)に存在し、A1-A7に分けられている。  
中枢神経系<br> 脳におけるノルアドレナリン作動性の神経細胞群は、主に髄質(medulla)、橋(pons)に存在し、A1-A7に分けられている。  


*'''A1'''、'''A2''':A1は髄質の腹外側に位置し、A2は背側に位置する。共に視床下部に上行性投射をし、ホルモン循環器系やホルモン内分泌系の調節を行う。
*'''A1'''、'''A2''':A1は髄質の腹外側に位置し、A2は背側に位置する。共に[[視床下部]]に上行性投射をし、ホルモン循環器系やホルモン内分泌系の調節を行う。
*'''A5'''、'''A7''':橋の腹外側に位置し、脊髄へ投射し、自律神経反射や、痛覚の調節を行う。  
*'''A5'''、'''A7''':橋の腹外側に位置し、脊髄へ投射し、自律神経反射や、痛覚の調節を行う。  
*'''A6''':青斑核(locus ceruleus)と呼ばれる。橋の背側に位置し、最も主要なノルアドレナリン作動性神経細胞の核である。青斑核からは、大脳皮質、視床、視床下部、小脳、中脳、脊髄、など脳のほぼ全域にわたって投射している(図2:Moore and Bloom, 1979<ref name="ref34"><pubmed> 756202</pubmed></ref>より許可を得て改変)。
*'''A6''':青斑核(locus ceruleus)と呼ばれる。橋の背側に位置し、最も主要なノルアドレナリン作動性神経細胞の核である。青斑核からは、[[大脳皮質]]、[[視床]]、視床下部、[[小脳]]、[[中脳]]、[[脊髄]]、など脳のほぼ全域にわたって投射している(図2:文献<ref name="ref34"><pubmed> 756202</pubmed></ref>より許可を得て改変)。


<br> 自律神経系のうちの交感神経系では、節後神経細胞がノルアドレナリン作動性であり、脊髄中の節前神経細胞よりアセチルコリン性の入力を受け、ノルアドレナリン性の出力を内臓器官に与える。その結果、血管の収縮、血圧の上昇、心拍数の増加、などを引き起こす。
 [[自律神経系]]のうちの[[交感神経]]系では、[[節後神経]]細胞がノルアドレナリン作動性であり、脊髄中の[[節前神経]]細胞より[[アセチルコリン]]性の入力を受け、ノルアドレナリン性の出力を内臓器官に与える。その結果、[[wikipedia:ja:血管|血管]]の収縮、[[wikipedia:ja:血圧|血圧]]の上昇、[[wikipedia:ja:心拍数|心拍数]]の増加、などを引き起こす。


[[Image:NEprojection.jpg|thumb|400px|図2 青斑核からのノルアドレナリン投射経路]]  
[[Image:NEprojection.jpg|thumb|400px|図2 青斑核からのノルアドレナリン投射経路]]  
<div><br></div>  
<div><br></div>
 
== 中枢神経系におけるノルアドレナリンの機能  ==
== 中枢神経系におけるノルアドレナリンの機能  ==


案内メニュー