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Signal Transducers and Activator of Transcription 3

22 バイト追加, 2012年11月22日 (木) 23:19
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 シグナル伝達と転写活性化を行うことで、分化や生存、増殖などを調節するタンパク質の一群、Signal Transducers and Activator of Transcription (STAT) ファミリー分子の一つ。これまでSTATファミリー分子としては、STAT1、STAT2、STAT3、STAT4、STAT5A、STAT5B、STAT6の7種類が報告されている<ref><pubmed> 8608586 </pubmed></ref><ref><pubmed> 9418183 </pubmed></ref>。STAT3は非活性化状態時では細胞質に局在するが、活性化したJanus kinase(JAK)によってチロシンリン酸化を受け、核内移行し目的遺伝子を活性化する転写因子となる。この活性化経路はJAK/STAT経路と呼ばれている<ref><pubmed> 15225360 </pubmed></ref>。
 
[[Image:STAT3kouzou.jpg|thumb|350px|'''図1.STAT3の構造'''<br>SH2ドメインは信号伝達鎖内のリン酸化チロシン残基を認識、結合する機能を持つ。その後、705番チロシンがリン酸化されることで活性化し、信号伝達鎖と乖離する。]]
[[Image:Saitokain.jpg|thumb|350px|'''図2.IL-6ファミリーサイトカイン受容体群'''<br>IL-6ファミリーサイトカインはそれぞれに特異的結合的結合鎖に結合し、信号伝達鎖を含んだ複合受容体の形成する。特異的結合鎖の中において、IL-6受容体(IL-6R)、IL-11R、CNTFRは可溶性の形態(sIL-6R、sIL-11R、sCNTFR)でも複合受容体形成を可能とする。IL-6、IL-11はgp130同士のホモ二量体化を、LIF、CNTF、CT-1はgp130/LIFRとのヘテロ二量体を誘導する。CT-1Rの存在は示唆されているものの、いまだ同定されていない。OSMはOSMRまたはLIFRとgp130とのヘテロ二量体化を誘導する。]]
== STAT3の構造と活性化のメカニズム ==
 免疫系に作用するサイトカインとして同定されたinterleukin-6(IL-6)は、信号伝達に必須な受容体コンポーネントとして膜タンパク質glyco protein(gp130)を共通に利用するIL-6ファミリーサイトカインの一つである。IL-6ファミリーサイトカインは他にも、interleukin-11(IL-11)、oncostatin M、Leukemia Inhibitory Factor(LIF)、cardiotrophin-1 (CT-1)、Ciliary Neurotrophic Factor(CNTF)などが含まれる<ref name="ref4"><pubmed> 11820727 </pubmed></ref>)。IL-6ファミリーサイトカインは細胞膜上のサイトカイン受容体複合体中のサイトカイン特異的結合鎖と結合することで、gp130を含む信号伝達鎖の二量体化がおこる(図2)。gp130はIL6ファミリーサイトカインは細胞膜上のサイトカイン受容体複合体中のサイトカイン特異的結合鎖と結合することで、gp130を含む信号伝達鎖の二量体化がおこる(図1)。gp130はIL-6ファミリーサイトカイン共通かつ必須の信号伝達因子である。その後、信号伝達鎖の細胞内領域に会合するJAKが活性化され、信号伝達鎖の細胞内領域中のチロシン残基をリン酸化する。リン酸化されたチロシン残基に、転写因子STAT3が自身のSH2ドメインを介して会合、近接したJAKによりチロシンリン酸化(チロシン705)を受けることで活性化する<ref><pubmed> 9685167 </pubmed></ref>。チロシンリン酸化されたSTAT3分子はホモ二量体あるいは異なるSTATファミリー分子間でヘテロ二量体を形成し核へ移行した後、目的遺伝子の転写を制御する。JAK/STAT3経路はIL-6ファミリーやinsulin-like growth factor-1 (IGF-1) など複数のサイトカインや増殖因子の刺激により活性化することが知られている<ref name="ref1"><pubmed> 10486560 </pubmed></ref><ref name="ref2"><pubmed> 22772901 </pubmed></ref><ref name="ref3"><pubmed> 15998644 </pubmed></ref>。図1にSTAT3の構造を示す。マウスSTAT3は770アミノ酸残基から構成され、DNA結合ドメインやリン酸化チロシン残基に結合するSH2。図2にSTAT3の構造を示す。マウスSTAT3は770アミノ酸残基から構成され、DNA結合ドメインやリン酸化チロシン残基に結合するSH2(src homology 2)ドメインを持つ。またリン酸化を受けることでSTAT3の活性に関わる705番目のチロシンと727番目のセリンを有する。
== 神経系での働き①:脳内におけるアストロサイト分化誘導 ==
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