16,039
回編集
細 (→構造) |
細編集の要約なし |
||
4行目: | 4行目: | ||
[[IMAGE:聴覚野図1.jpg|thumb|300px|'''図1.サルの聴覚皮質の領野構成'''<br>参考文献<ref name=ref6><pubmed>16774452</pubmed></ref>と<ref name=ref100><pubmed>18264095</pubmed></ref>を基に作成。濃淡勾配は周波数勾配を示す。]] | [[IMAGE:聴覚野図1.jpg|thumb|300px|'''図1.サルの聴覚皮質の領野構成'''<br>参考文献<ref name=ref6><pubmed>16774452</pubmed></ref>と<ref name=ref100><pubmed>18264095</pubmed></ref>を基に作成。濃淡勾配は周波数勾配を示す。]] | ||
[[IMAGE:聴覚野図2.jpg|thumb|300px|'''図2.ヒゲコウモリが発する定位音と大脳皮質聴覚野の模式図'''<br>A. 定位音(Pulse、実線)とそのこだま(Echo,点線)の[[wikipedia:ja:ソナグラム|ソナグラム]]。[[wikipedia:ja:定常周波数|定常周波数]]音(CF)と[[wikipedia:ja:周波数変調|周波数変調]]音(FM)の基本周波数音と高調波からなるが、第2高調波が最も強い。飛んでいるコウモリは主に、目標との相対速度をCF音の[[wikipedia:ja:ドプラーシフト|ドプラーシフト]]量(DS)から推定し、目標との距離をFM音こだまの遅延(Delay)から推定して、目標を定める。 B.大脳皮質における聴覚皮質領野の一部。C.Bに示している領野の詳細。FM-FM野のニューロンは遅延に同調したFM成分の組み合わせ(例えば、pulse FM1-echo FM2)に最も高い反応選択性を示し、CF/CF野のニューロンはDSに同調したCF成分の組み合わせ(例えば、pulse CF1-echo CF2)に最も高い反応選択性を示す。更に、最も強い第2高調波のドプラーシフト音を一次聴覚野の一部が特殊化した領野DSCFによって高感度で検出している。A1内に書かれた数字は特徴周波数である(kHz)。このように、コウモリの大脳皮質聴覚野の各領野は、こだま定位のための手掛かりを、別々に抽出している。 Nobuo Suga (1994)に基づく<ref name=ref13 />。]] | |||
== 構造 == | == 構造 == | ||
11行目: | 12行目: | ||
コア‐ベルトの概念は[[wikipedia:ja:げっ歯類|げっ歯類]]にも当てはめることができるようである。例えば、[[wikipedia:ja:モルモット|モルモット]]の聴覚皮質には、明確な周波数地図を持つA1野とDC野(Dorsocaudal field)を取り囲むようにして、他の領野が存在している<ref name=ref5><pubmed>17050828</pubmed></ref>。これはコアーベルトの考え方で捉えることができるが、パラベルトに相当する領域は同定されていない。最近、げっ歯類の[[島皮質]]領域に聴覚領野が見出され、低周波数の[[wikipedia:ja:純音|純音]]に広い領域で応答する<ref name=ref8><pubmed>18424777</pubmed></ref> <ref name=ref12><pubmed>22118307</pubmed></ref>。 | コア‐ベルトの概念は[[wikipedia:ja:げっ歯類|げっ歯類]]にも当てはめることができるようである。例えば、[[wikipedia:ja:モルモット|モルモット]]の聴覚皮質には、明確な周波数地図を持つA1野とDC野(Dorsocaudal field)を取り囲むようにして、他の領野が存在している<ref name=ref5><pubmed>17050828</pubmed></ref>。これはコアーベルトの考え方で捉えることができるが、パラベルトに相当する領域は同定されていない。最近、げっ歯類の[[島皮質]]領域に聴覚領野が見出され、低周波数の[[wikipedia:ja:純音|純音]]に広い領域で応答する<ref name=ref8><pubmed>18424777</pubmed></ref> <ref name=ref12><pubmed>22118307</pubmed></ref>。 | ||
== 機能 == | == 機能 == |