「グルタミン酸」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
127行目: 127行目:
==疾患との関わり==
==疾患との関わり==
===興奮毒性===
===興奮毒性===
[[ファイル:PSD proteins.jpg|thumb|right|'''PSD蛋白質'''<ref name=sheng_ann_rev_biochem /><br>Reprinted, with permission, from the Annual Review of Biochemistry, Volume 76 © 2007 by Annual Reviews www.annualreviews.org]]
[[ファイル:PSD proteins.jpg|thumb|right|300px|'''PSD蛋白質'''<ref name=sheng_ann_rev_biochem /><br>Reprinted, with permission, from the Annual Review of Biochemistry, Volume 76 © 2007 by Annual Reviews www.annualreviews.org]]
 
===自閉症===
===自閉症===
 ゲノム解析の結果より、[[自閉症関連遺伝子]]が同定された。それの中に[[Shank]]、[[neuroligin]]、[[neurexin]]といった、グルタミン酸性シナプスの構成要素が見いだされている。Shankはシナプス後部で[[Homer]]と共に[[シナプス後膜肥厚]]のframeworkを形成する。Neuroliginは、[[GKAP]]と[[PSD-95]]を介し、Shankと結合し、一方、[[シナプス前部]]のneurexinと結合する。また、モデル動物においても、社会性の異常などが認められ、それは薬理学的なグルタミン酸伝達の増強によって是正される。この事は、中枢神経系におけるグルタミン酸性シナプス伝達の異常が[[自閉症]]を引き起こしている事を示唆する。ただし、これはごく一部の患者でしか認められず、自閉症全体を説明するものではない事に注意を要する。
 ゲノム解析の結果より、[[自閉症関連遺伝子]]が同定された。それの中に[[Shank]]、[[neuroligin]]、[[neurexin]]といった、グルタミン酸性シナプスの構成要素が見いだされている。Shankはシナプス後部で[[Homer]]と共に[[シナプス後膜肥厚]]のframeworkを形成する。Neuroliginは、[[GKAP]]と[[PSD-95]]を介し、Shankと結合し、一方、[[シナプス前部]]のneurexinと結合する。また、モデル動物においても、社会性の異常などが認められ、それは薬理学的なグルタミン酸伝達の増強によって是正される。この事は、中枢神経系におけるグルタミン酸性シナプス伝達の異常が[[自閉症]]を引き起こしている事を示唆する。ただし、これはごく一部の患者でしか認められず、自閉症全体を説明するものではない事に注意を要する。

案内メニュー