「情動」の版間の差分

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==== <br>'''社会的刺激の検出・評価'''  ====
==== <br>'''社会的刺激の検出・評価'''  ====


 扁桃体は、知覚刺激の社会的評価次元の評価にも関与する。例えば、他人種のような外集団は意識的な修正に先立って否定的な情動を生ずる対象とされているが、他人種の顔が提示されると扁桃体が賦活し、その活性値は他人種に対する否定的な潜在的態度と正相関する(Hart et al., 2000)。あるいは、非定型発達(自閉症等)にともなう左扁桃体の機能低下ないし扁桃体を損傷すると、一般的に「近寄り難く信用できない」と評される顔の相貌に対し、これを「好ましい」と評価するポジティブシフトが生じる(Adolphs, Sears, &amp; Piven, 2001)。また、扁桃体にペプチドホルモンの一種であるオキシトシンを作用させると、提示される顔を魅力的に評価したり、あるいは他者一般への信頼感が増し、起こりうるリスクに寛容になる(Kosfeld et al., 2005)。  
 扁桃体は、知覚刺激の社会的評価次元の評価にも関与する。例えば、他人種のような外集団は意識的な修正に先立って否定的な情動を生ずる対象とされているが、他人種の顔が提示されると扁桃体が賦活し、その活性値は他人種に対する否定的な潜在的態度と正相関する(Hart et al., 2000)。
 
 あるいは、非定型発達(自閉症等)にともなう左扁桃体の機能低下ないし扁桃体を損傷すると、一般的に「近寄り難く信用できない」と評される顔の相貌に対し、これを「好ましい」と評価するポジティブシフトが生じる(Adolphs, Sears, &amp; Piven, 2001)。また、扁桃体にペプチドホルモンの一種であるオキシトシンを作用させると、提示される顔を魅力的に評価したり、あるいは他者一般への信頼感が増し、起こりうるリスクに対して寛容になる(Kosfeld et al., 2005)。


=== <br>'''情動と腹内側前頭前野'''  ===
=== <br>'''情動と腹内側前頭前野'''  ===
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