9,444
回編集
細編集の要約なし |
細編集の要約なし |
||
16行目: | 16行目: | ||
先述の通り、ニューレグリン1には多数のアイソフォームが存在することが報告されている。ニューレグリン1には6種類の異なるプロモーターと、N末端側のアミノ酸配列領域を持つアイソフォームが存在する。ニューレグリン1の3型はプロリンに富んだ領域を持ち、2回膜貫通型の膜タンパク質である。それ以外のニューレグリン1、およびニューレグリン2,3,4はIgドメインを持ち、1回膜貫通型の膜タンパク質である。全てのニューレグリンはEGF様ドメインを有しているが、このドメインのアミノ酸配列の違いからα型とβ型が存在している。さらにEGF様ドメインから膜貫通ドメイン間の配列の違いや細胞内ドメインの構造の違いにより多様なアイソフォームを形成している。 | 先述の通り、ニューレグリン1には多数のアイソフォームが存在することが報告されている。ニューレグリン1には6種類の異なるプロモーターと、N末端側のアミノ酸配列領域を持つアイソフォームが存在する。ニューレグリン1の3型はプロリンに富んだ領域を持ち、2回膜貫通型の膜タンパク質である。それ以外のニューレグリン1、およびニューレグリン2,3,4はIgドメインを持ち、1回膜貫通型の膜タンパク質である。全てのニューレグリンはEGF様ドメインを有しているが、このドメインのアミノ酸配列の違いからα型とβ型が存在している。さらにEGF様ドメインから膜貫通ドメイン間の配列の違いや細胞内ドメインの構造の違いにより多様なアイソフォームを形成している。 | ||
前駆体型ニューレグリンは小胞体膜を起点として、ゴルジ体を経過して細胞内輸送され、通常は細胞膜表面に繋留されている。しかし、多くの分泌因子に特徴的な膜輸送のシグナル配列は、2型ニューレグリン1以外には存在していないため、前駆体型ニューレグリンの細胞内輸送機構とプロセッシング機構には不明な点が多い。細胞膜表面のニューレグリンは、細胞外刺激に反応して、ADAM19, TACE, BACEなどのメタロプロテアーゼによって剪断(プロセッシング)され、EGF様ドメインを有する細胞外領域が、細胞外へと分泌されて、HER/ERBBシグナルを活性化する。残りの細胞内領域は核に入り、特定の遺伝子の転写因子として機能することが報告されている。 | |||
== 分布 == | == 分布 == |