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Yoshimasakoyama (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
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扁桃体基底核群(basal | 扁桃体基底核群(basal complex)からPAGAGへの直接の入力は防衛/威嚇反応を促進し、扁桃体中心核(central amygdale)からの入力は、は防御/威嚇反応を抑制する。7633640 | ||
扁桃体内側核(medial amygdala)からは、視床下部内側部を介して防御/威嚇反応の促進、攻撃行動の抑制系が働く14642448。視床下部外側部からの入力は、攻撃反応を促進する。7633640 | 扁桃体内側核(medial amygdala)からは、視床下部内側部を介して防御/威嚇反応の促進、攻撃行動の抑制系が働く14642448。視床下部外側部からの入力は、攻撃反応を促進する。7633640 | ||
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== 呼吸 == | == 呼吸 ・発声== | ||
PAGのさまざまな領域へのグルタミン酸作動薬(ホモシステイン酸)の投与によって、さまざまな呼吸パターンが誘発される。例えば、PAGの背内側部からは深呼吸や呼吸停止(dyspnea)、背外側部からは頻呼吸(tachypnea)、内側部からは持続性吸息(inspiratory apneusis)、外側、腹外側部からはmews, hissesなど発声に伴う呼吸様式の変化が誘発される19020021。 | |||
一方発声は、呼吸運動にも密接に関連し、呼吸筋・補助呼吸筋と発声筋の協調運動によって起こる。PAGによって、呼吸運動から発声への切り替わりが起こる。 | |||
外側PAG、腹外側PAGやその外側の中脳網様体への電気刺激によって、種特異的な、さまざまな発声パターンが誘発される。9631474, 7945960。 | |||
PAGからは、延髄(Botzinger complex, 後疑核(retroambiguus nucleus), 孤束核)の呼吸ニューロン群に直接の投射があり、呼吸リズムの修飾、状況に応じたさまざまな呼吸パターンの発現に関与する。 | |||
発声に関しては、PAGから延髄の後疑核(retroambiguus nucleus)への投射が重要な役割を果たす。10906701 | |||
後疑核からは、発声筋を支配する種々の運動神経群(三叉神経核、顔面神経核、舌下神経核、擬核)への投射がある10906701 | |||
PAGは、大脳辺縁系(前帯状皮質、中隔、偏桃体)や大脳基底核、視床下部、視床正中部からの入力により、情動に伴う発声、あるいは随意性の発声をおこなう。上丘、下丘、孤束核、三叉神経脊髄路核などからの感覚性入力も、特異的な発声パターンの発現に重要な役割を果たす10906701。 | |||
PAGへの入力系は、主にグルタミン酸作動性であり、PAGニューロンは、この興奮性入力に加え、GABA作動性の抑制を持続的に受けている<ref><pubmed>7945960</pubmed></ref>。また、Glysine, opioidも抑制性の<ref><pubmed>7903190</pubmed></ref>、アセチルコリン、ヒスタミンは促進性の修飾作用を及ぼす<ref><pubmed>8102315</pubmed></ref>。 | |||
=== 性行動 === | === 性行動 === | ||
PAGは、内側視索前野(medial preoptic area: MPOA)や視床下部からの投射を受け、オス、メスの性行動の発現に重要な役割を果たす。 | |||
オスでは、MPOAからPAGへの経路が陰茎勃起に関与している(15337249)。マウンティングに始まる一連の性行動の発現には、MPOAから腹側被蓋、黒質、中脳網様核などへの経路が関与すると考えられている。1946721 | |||
メスでは視床下部腹内側核(VMH)から背側PAGへの経路がロードシス(腰を突き上げてオスを迎え入れる姿勢)の促進系として働く469715。外側中隔(LS)から腹側PAGには、ロードシスの抑制系が働く(11170006)。 | |||
PAGからは、延髄巨大細胞核(nucleus gigantocellularis: nGi)や傍巨大細胞核(nucleus paragigantocellularis: nPGi) への経路がロードシスの促進系として働く10087093。 | |||
背側PAGには末梢からの感覚情報も入力し、ここでMPOA/VMHからの促進性入力と感覚入力との統合が行われる。 | |||
PAGからnPGiへの投射ニューロンの多くは、ステロイドホルモン゙(エストロゲン、アンドロゲン)のレセプターを発現しており、この系の活性化は、ステロイドホルモンに強く依存する。18393295。11536188 | |||
PAGでは、さまざまなペプタアイドが、性行動の修飾に関与している。LHRH、プロラクチン、サブスタンスPは、促進的に(6339979, 6828874 , 2441308)、CRF,βエンドルフィンは、抑制的に作用する(6209590, 2860950)。 | |||
PAGは、性行動の発現に中心的な役割を果たす内側視索前野(medial preoptic area: MPOA)から投射を受け、PAGから延髄巨大細胞核(nucleus gigantocellularis: nGi)への投射がオス、メスの性行動の発現に重要な役割を果たす。 MPOAからPAG、PAGからnGiへの投射ニューロンの多くは、ステロイドホルモン゙(エストロゲン、アンドロゲン)゙含有ニューロンであり、この系の活性化は、ステロイドホルモンに強く存する<ref><pubmed>15337249</pubmed></ref>。dPAGには末梢からの感覚情報も入力し、ここでMPOAからの促進性入力と感覚入力との統合が行われている。 | PAGは、性行動の発現に中心的な役割を果たす内側視索前野(medial preoptic area: MPOA)から投射を受け、PAGから延髄巨大細胞核(nucleus gigantocellularis: nGi)への投射がオス、メスの性行動の発現に重要な役割を果たす。 MPOAからPAG、PAGからnGiへの投射ニューロンの多くは、ステロイドホルモン゙(エストロゲン、アンドロゲン)゙含有ニューロンであり、この系の活性化は、ステロイドホルモンに強く存する<ref><pubmed>15337249</pubmed></ref>。dPAGには末梢からの感覚情報も入力し、ここでMPOAからの促進性入力と感覚入力との統合が行われている。 | ||
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===排尿=== | ===排尿=== | ||
PAG尾側の腹外側部(vlPAG)は、腰仙髄を介して膀胱からの感覚性入力を受け、橋の排尿中枢(バーリントン核)に直接投射する(7499530)。vlPAGへの電気刺激や興奮性アミノ酸(グルタミン酸、ホモシステイン酸)の投与によって排尿反応が起こり(11113354, 12352469)、GABA agonist (ムシモル)によって排尿が抑制されることから(21486804)、vlPAGが排尿の促進系として働く。 | |||
一方、吻側PAGの背外側部(dlPAG)はGABA作動性ニューロンを介して、排尿中枢に抑制系として作用するく(18385467)。 | |||
GABA作動性ニューロンによる抑制は、D1受容体を介したドーパミンニューロン作動性入力によって調節されている(18554296)。 | |||
前頭葉や扁桃体からPAGへの入力は、排尿抑制系として作用する20025036。このシステムは、緊急時に排尿を抑制することにより、適切な行動をよりスムースに発現させる役割を持つ。 | |||
PAG尾側の腹外側部(vlPAG)は、腰仙髄を介して膀胱からの感覚性入力を受け、橋の排尿中枢(バーリントン核)に直接投射する<ref><pubmed>7499530</pubmed></ref>。vlPAGへの電気刺激や興奮性アミノ酸(グルタミン酸、ホモシステイン酸)の投与によって排尿反応が起こり<ref><pubmed>11113354</pubmed></ref>、GABA agonist (ムシモル)によって排尿が抑制されることから<ref><pubmed>21486804</pubmed></ref>、vlPAGが排尿の促進野と考えられる。 | PAG尾側の腹外側部(vlPAG)は、腰仙髄を介して膀胱からの感覚性入力を受け、橋の排尿中枢(バーリントン核)に直接投射する<ref><pubmed>7499530</pubmed></ref>。vlPAGへの電気刺激や興奮性アミノ酸(グルタミン酸、ホモシステイン酸)の投与によって排尿反応が起こり<ref><pubmed>11113354</pubmed></ref>、GABA agonist (ムシモル)によって排尿が抑制されることから<ref><pubmed>21486804</pubmed></ref>、vlPAGが排尿の促進野と考えられる。 |
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