229
回編集
細編集の要約なし |
細編集の要約なし |
||
13行目: | 13行目: | ||
== 作用機序 == | == 作用機序 == | ||
エンハンサーには1個から複数個の転写活性化因子が結合する。プロモーターには転写基本因子(TFIIDなど)が結合後、RNAポリメラーゼIIとともに転写開始複合体が作られる。エンハンサーとプロモーターが離れていても(3Mbpの場合もある)、転写活性化因子と転写開始複合体の両者にコアクチベーターと呼ばれる因子が相互作用することにより、DNAはループを形成しエンハンサーとプロモーターが近づき、転写が促進されると考えられている | エンハンサーには1個から複数個の転写活性化因子が結合する。プロモーターには転写基本因子(TFIIDなど)が結合後、RNAポリメラーゼIIとともに転写開始複合体が作られる。エンハンサーとプロモーターが離れていても(3Mbpの場合もある)、転写活性化因子と転写開始複合体の両者にコアクチベーターと呼ばれる因子が相互作用することにより、DNAはループを形成しエンハンサーとプロモーターが近づき、転写が促進されると考えられている<ref><pubmed>22855826</pubmed></ref><ref><pubmed>22169023</pubmed></ref>。このループ構造がどのように転写を促進するのかについて完全には解明されていない。細胞核の中では、さかんに転写が起きている領域とそうではない領域が存在し、ループ構造が形成されると、その細胞核内の転写が起きている領域へエンハンサーとプロモーターのペアが移動し、転写が開始されるのではないかという可能性も考えられている。<br> | ||
なお、エンハンサーとそれに結合した複数の転写活性化因子から成る複雑な構造体を、enhanceosomeと呼ぶこともある<ref><pubmed>18206362</pubmed></ref>。<br> | なお、エンハンサーとそれに結合した複数の転写活性化因子から成る複雑な構造体を、enhanceosomeと呼ぶこともある<ref><pubmed>18206362</pubmed></ref>。<br> |
回編集