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Yutakafurutani (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
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=== リガンド架橋型結合(Ligand-bridged adhesion) === | === リガンド架橋型結合(Ligand-bridged adhesion) === | ||
細胞表面の接着分子の間をリガンド分子が架橋しできる結合である。GDNFを介したGFR&alpha1同士の結合やCbln1を介したNeurexinをGluD2の結合が、特異的なシナプス形成に関与することが報告されている<ref><pubmed>17310246</pubmed></ref><ref><pubmed>23189042</pubmed></ref><ref><pubmed>21342763</pubmed></ref> | 細胞表面の接着分子の間をリガンド分子が架橋しできる結合である。GDNFを介したGFR&alpha1同士の結合やCbln1を介したNeurexinをGluD2の結合が、特異的なシナプス形成に関与することが報告されている<ref><pubmed>17310246</pubmed></ref><ref><pubmed>23189042</pubmed></ref><ref><pubmed>21342763</pubmed></ref>。 | ||
== 細胞接着分子の構造と機能 == | == 細胞接着分子の構造と機能 == | ||
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=== カドヘリン・スーパーファミリー(Cadherin superfamily) === | === カドヘリン・スーパーファミリー(Cadherin superfamily) === | ||
[[カドヘリン]]・スーパーファミリーは、細胞外領域にカドヘリン様ドメインを有し、カルシウムイオン依存的なホモフィリック結合により細胞接着活性を現す膜蛋白質群の総称である<ref><pubmed>17133224</pubmed></ref>(Takeichi, 2007)。マウスにおいて少なくとも80種類のメンバーが存在する(図2)。これまでのカドヘリン分子群の発見及び機能解析においては、多くの日本人研究者が中心的役割と果たしてきた。1980年代に竹市雅俊らによって次々と発見されたクラシックカドヘリンファミリー(N-, E-, P-, R-カドヘリン)は、細胞内領域でカテニンと結合し、アクチン細胞骨格系や様々なシグナル伝達を制御する<ref><pubmed>2197976</pubmed></ref>(Takeichi, 1990)。1993年、鈴木信太郎らは新たなカドヘリン多重遺伝子群の神経系における発現を報告した<ref><pubmed>8508762</pubmed></ref>(Sano et al., 1993)。さらに1998年、八木健らはチロシンリン酸化酵素Fynに結合する分子としてCNR(プロトカドヘリン)を発見した<ref><pubmed>9655502</pubmed></ref>(Kohmura et al., 1998)。プロトカドヘリンα、β、γは、複数の可変領域エクソンと1つの定常領域エクソンからmRNAの選択的スプライシングによって多様性が形成されるユニークな細胞接着分子群である。個々のニューロンごとに異なった組み合わせのプロトカドヘリンが発現し、神経回路構築・シナプス形成に重要な役割を果たすと予想されている<ref><pubmed>10817752</pubmed></ref>(Yagi and Takeichi, 2000)。また、上村匡らは7回膜貫通型カドヘリン(ショウジョウバエのFlamingo; マウスのCelsr)を発見した<ref><pubmed>10490098</pubmed></ref>(Usui et al., 1999)。(詳細は「[[カドヘリン]]」の項を参照) | |||
=== 免疫グロブリンスーパーファミリー(Immunoglobulin superfamily) === | === 免疫グロブリンスーパーファミリー(Immunoglobulin superfamily) === |
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