「気分安定薬」の版間の差分

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 一方、非定型抗精神病薬のうち、オランザピン、クエチアピンについては、躁状態、うつ状態の両方に対する予防効果が示されており、アリピプラゾールについては、躁状態に対する予防効果が示されている<ref name=ref3 />。
 一方、非定型抗精神病薬のうち、オランザピン、クエチアピンについては、躁状態、うつ状態の両方に対する予防効果が示されており、アリピプラゾールについては、躁状態に対する予防効果が示されている<ref name=ref3 />。


 このように、予防効果のみを指標とした場合には、むしろ非定型抗精神病薬の効果の方が気分安定薬の基準を満たしているが、実際には、リチウム、ラモトリギン、バルプロ酸、カルバマゼピンの4剤が気分安定薬と呼ばれることが多い。従って、現状では、「双極性障害に対する再発予防効果が(不十分なエビデンスであっても)示唆されている薬剤のうち、抗精神病薬でないもの」が気分安定薬と呼ばれているのが現状である。
 このように、予防効果のみを指標とした場合には、むしろ非定型抗精神病薬の効果の方が気分安定薬の基準を満たしているが、実際には、リチウム、ラモトリギン、バルプロ酸、カルバマゼピンの4剤が気分安定薬と呼ばれることが多い。従って、「双極性障害に対する再発予防効果が(不十分なエビデンスであっても)示唆されている薬剤のうち、抗精神病薬でないもの」が気分安定薬と呼ばれているのが現状である。


 こうした用語の不確実さは、これらの薬剤の双極性障害に対する作用機序が解明されていないことに起因しており、将来的には、化学的薬理作用に基づいた分類へと収斂することが期待される。
 こうした用語の不確実さは、これらの薬剤の双極性障害に対する作用機序が解明されていないことに起因しており、将来的には、化学的薬理作用に基づいた分類へと収斂することが期待される。

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