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|F99 詳細不明の精神障害|| | |F99 詳細不明の精神障害|| | ||
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===DSM-IV=== | |||
{|class="wikitable" | |||
|+表2. DSM-IV 障害の概念 | |||
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|通常、幼児期、小児期、または青年期に初めて診断される障害 | |||
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|せん妄、痴呆、健忘性障害、および他の認知障害 | |||
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|一般身体疾患による精神障害 | |||
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|物質関連障害 | |||
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|統合失調症および他の精神病性障害 | |||
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|気分障害 | |||
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|不安障害 | |||
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|身体表現性障害 | |||
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|虚偽性障害 | |||
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|解離性障害 | |||
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|性障害および性同一性障害 | |||
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|摂食障害 | |||
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|睡眠障害 | |||
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|他のどこにも分類されない衝動制御の障害 | |||
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|適応障害 | |||
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|パーソナリティ障害 | |||
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== 診断カテゴリーと疾患単位 == | == 診断カテゴリーと疾患単位 == | ||
ここで共通して用いられる「障害」という用語は、disorderの日本語訳である<ref><b>Michael G Gelder, Nancy C Andreasen, Juan J Jr. Lopez-Ibor, John R Geddes</b><br>New Oxford Textbook of Psychiatry<br><i>Oxford University Press (New York)</i>:2012</ref>。DSM 体系ではdisorderを、確かな原因や病態が不明で、主要な症状やその歴史、時に検査所見などで包括される症状群的な特徴を有するカテゴリーとして、疾患単位とは区別している。たとえばDSM‐IV‐TRには、臨床症状と経過に重点をおいた「大うつ病性障害」の診断のための基準が明記されているが、「[[大うつ病性障害]]」に、一定の原因と症状、一貫した経過と治療への反応性を強く期待することは、現時点では難しい。まして、この診断を受けた人に共通する少数の疾患遺伝子や、特異的な脳の構造的機能的異常や環境要因を保証するものではない。近くICD‐10は第11版に、DSM‐IV‐TRは第5版に改訂される。最新の研究成果を取り入れて、信頼性と妥当性の乏しい診断カテゴリーが淘汰され、新しいものにとって代わることは、たいへん望ましいことである。 | ここで共通して用いられる「障害」という用語は、disorderの日本語訳である<ref><b>Michael G Gelder, Nancy C Andreasen, Juan J Jr. Lopez-Ibor, John R Geddes</b><br>New Oxford Textbook of Psychiatry<br><i>Oxford University Press (New York)</i>:2012</ref>。DSM 体系ではdisorderを、確かな原因や病態が不明で、主要な症状やその歴史、時に検査所見などで包括される症状群的な特徴を有するカテゴリーとして、疾患単位とは区別している。たとえばDSM‐IV‐TRには、臨床症状と経過に重点をおいた「大うつ病性障害」の診断のための基準が明記されているが、「[[大うつ病性障害]]」に、一定の原因と症状、一貫した経過と治療への反応性を強く期待することは、現時点では難しい。まして、この診断を受けた人に共通する少数の疾患遺伝子や、特異的な脳の構造的機能的異常や環境要因を保証するものではない。近くICD‐10は第11版に、DSM‐IV‐TRは第5版に改訂される。最新の研究成果を取り入れて、信頼性と妥当性の乏しい診断カテゴリーが淘汰され、新しいものにとって代わることは、たいへん望ましいことである。|- | ||
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== 関連項目 == | == 関連項目 == |