16,040
回編集
Riekomuramatsu (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
細 (→種類) |
||
10行目: | 10行目: | ||
== 種類 == | == 種類 == | ||
[[ファイル:シュワン細胞図1.jpg|thumb|right|400px|'''図. シュワン細胞の分類''']] | |||
シュワン細胞は、ミエリン形成の有無で2つに大別される。 | シュワン細胞は、ミエリン形成の有無で2つに大別される。 | ||
=== ミエリン形成シュワン細胞 === | === ミエリン形成シュワン細胞 === | ||
すべての[[運動神経]]や一部の[[感覚神経]]を含む、大きい直径の軸索の周囲を覆う。1つのシュワン細胞は一つの軸索に付随し、ミエリンを形成する。軸索の直径や神経線維の[[リン酸化]]を制御する。ミエリンには切れ目があり、発見者 (フランスの病理学者[[wikipedia:Louis-Antoine_Ranvier|Louis-Antoine Ranvier]]) の名前から、[[ランヴィエ絞輪]]と呼ばれている。末梢の[[有髄神経]]のランヴィエ絞輪の間隔は200-1500 µm程度ある(無髄神経で隣接するシュワン細胞の核の間隔は90 µm以下)。ランヴィエ絞輪部分は細胞外液にさらされており、また、高い密度で[[イオンチャネル]]が分布している (Na<sup>+</sup>チャネルは1000 µm<sup>-2</sup>) 。そのため、[[髄鞘]]に覆われている部分と比較し[[活動電位]]が発生しやすい状態であり、跳躍伝導が生じる場となっている<ref><pubmed>7679565</pubmed></ref>。これらの構造のため、有髄神経は同じ直径の無髄神経と比較し、活動電位の伝導がおよそ10倍早まる。ランヴィエ絞輪部分へのNa<sup>+</sup>チャネルの集積には、ミエリン化したシュワン細胞が発現する[[Gliomedin]]の関与が示唆されている<ref><pubmed>16039564</pubmed></ref> <ref><pubmed>20188654</pubmed></ref>。 | すべての[[運動神経]]や一部の[[感覚神経]]を含む、大きい直径の軸索の周囲を覆う。1つのシュワン細胞は一つの軸索に付随し、ミエリンを形成する。軸索の直径や神経線維の[[リン酸化]]を制御する。ミエリンには切れ目があり、発見者 (フランスの病理学者[[wikipedia:Louis-Antoine_Ranvier|Louis-Antoine Ranvier]]) の名前から、[[ランヴィエ絞輪]]と呼ばれている。末梢の[[有髄神経]]のランヴィエ絞輪の間隔は200-1500 µm程度ある(無髄神経で隣接するシュワン細胞の核の間隔は90 µm以下)。ランヴィエ絞輪部分は細胞外液にさらされており、また、高い密度で[[イオンチャネル]]が分布している (Na<sup>+</sup>チャネルは1000 µm<sup>-2</sup>) 。そのため、[[髄鞘]]に覆われている部分と比較し[[活動電位]]が発生しやすい状態であり、跳躍伝導が生じる場となっている<ref><pubmed>7679565</pubmed></ref>。これらの構造のため、有髄神経は同じ直径の無髄神経と比較し、活動電位の伝導がおよそ10倍早まる。ランヴィエ絞輪部分へのNa<sup>+</sup>チャネルの集積には、ミエリン化したシュワン細胞が発現する[[Gliomedin]]の関与が示唆されている<ref><pubmed>16039564</pubmed></ref> <ref><pubmed>20188654</pubmed></ref>。 | ||
=== 非ミエリンシュワン細胞=== | === 非ミエリンシュワン細胞=== |