「傍腫瘍性神経症候群」の版間の差分

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 傍腫瘍性神経症候群では末梢神経障害の頻度が最も高く、その中でSSNは傍腫瘍性神経症候群に特徴的なものである。女性に多く、SSNの90%に肺小細胞癌を合併、異常感覚・深部感覚障害を中心とした多発単[[ニューロパチー]]が上肢から全肢に広がり、高度障害に至る例が多い。抗Hu抗体を伴うことが多い<ref name=ref6><pubmed>1312211</pubmed></ref>。  
 傍腫瘍性神経症候群では末梢神経障害の頻度が最も高く、その中でSSNは傍腫瘍性神経症候群に特徴的なものである。女性に多く、SSNの90%に肺小細胞癌を合併、異常感覚・深部感覚障害を中心とした多発単[[ニューロパチー]]が上肢から全肢に広がり、高度障害に至る例が多い。抗Hu抗体を伴うことが多い<ref name=ref6><pubmed>1312211</pubmed></ref>。  


 病理学的には[[後根神経]]節に高度の[[リンパ球]]浸潤を認める。末梢神経は[[軸索変性]]および[[脱髄]]所見が混在する。感覚運動型[[ポリニューロパチー]]を呈する場合の背景は様々であり、単クローン性免疫グロブリン血症(御確認下さい)を呈する血液細胞由来の腫瘍に伴う場合や、[[wikipedia:JA:起立性低血圧|起立性低血圧]]や[[wikipedia:JA:イレウス|イレウス]]などの自律神経症状を前景とすることもある。慢性[[wikipedia:Intestinal pseudoobstruction|偽性腸閉塞症]](chronic gastrointestinal pseudo-obstruction, CGP)は[[wikipedia:JA:腸管粘膜|腸管粘膜]]の[[神経叢]]が主病巣となる傍腫瘍性神経症候群とされ、抗HuまたはCV2抗体を有する肺小細胞癌患者で見られる<ref name=ref18><pubmed>15670259</pubmed></ref>。
 病理学的には[[後根神経]]節に高度の[[リンパ球]]浸潤を認める。末梢神経は[[軸索変性]]および[[脱髄]]所見が混在する。感覚運動型[[ポリニューロパチー]]を呈する場合の背景は様々であり、単クローン性免疫グロブリン血症を呈する血液細胞由来の腫瘍に伴う場合や、[[wikipedia:JA:起立性低血圧|起立性低血圧]]や[[wikipedia:JA:イレウス|イレウス]]などの自律神経症状を前景とすることもある。慢性[[wikipedia:Intestinal pseudoobstruction|偽性腸閉塞症]](chronic gastrointestinal pseudo-obstruction, CGP)は[[wikipedia:JA:腸管粘膜|腸管粘膜]]の[[神経叢]]が主病巣となる傍腫瘍性神経症候群とされ、抗HuまたはCV2抗体を有する肺小細胞癌患者で見られる<ref name=ref18><pubmed>15670259</pubmed></ref>。


===ランバートイートン筋無力症候群===
===ランバートイートン筋無力症候群===

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