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プリン受容体

482 バイト追加, 2013年6月14日 (金) 15:29
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 プリン受容体は、P1およびP2受容体ファミリーに分類され、P1はアデノシン受容体(adenosine receptor)、P2はATP受容体(ATP receptor)ともいわれる[1, 2]<ref name=ref1><pubmed>17429044</pubmed></ref> <ref name=ref2><pubmed>18591979</pubmed></ref>
 P1受容体は、内因性リガンドがアデノシンであるGタンパク質共役型受容体(GPCR)で、A1、A2A、A2BおよびA3に分類される。
 P2受容体は、細胞外のプリンヌクレオチド(ATP、ADP)、ピリミジンヌクレオチド(UTP、UDP)、糖ヌクレオチドなどを内因性リガンドとし、さらにP2XおよびP2Y受容体の2種類に分類される。P2X受容体は、細胞膜を2回貫通するサブユニット(7種類:P2X1~P2X7)3分子がホモあるいはヘテロ三量体を形成し、一つのチャネル(P2X受容体)となる。P2X受容体は、Na+、Ca2+およびK+いずれも通す非選択的陽イオンチャネルである。P2X7以外のP2X受容体は、1~10 μM程度の細胞外ATPにより活性化される(P2X7受容体だけは活性化本体がATP4-と考えられているため、その活性化に非常に高濃度のATP(0.1~1 mM)が必要である)。P2X1とP2X3受容体はATP刺激により急速に不活性化し、繰り返し刺激により著明な脱感作を示すが、P2X2、P2X4、P2X5、P2X7受容体はそれらが軽度である。P2Y受容体は、7回膜貫通型のGPCRで、8種類(P2Y1、P2Y2、P2Y4、P2Y6、P2Y11〜P2Y14)に分類される。なお、本項におけるP1およびP2受容体の表記は、IUPHAR [http://www.iuphar-db.org/index.jsp 国際薬理学連合]でのデータベース掲載名に従った。
 このように細分化されたプリン受容体ではあるが、それぞれの受容体を活性化するリガンドの種類や濃度、また発現組織分布や発現細胞種などが異なり、生体機能におけるサブタイプ固有の役割が徐々に明らかになってきている[1, 2]<ref name=ref1 /> <ref name=ref2 />
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(A1 receptor、遺伝子名:ADORA1(ヒト)、Adora1(ラット、マウス))
 Gi/Go タンパク質共役型受容体である。[[カフェイン]]の作用標的としても知られている。脳や脊髄などの中枢神経系組織に加え、心臓や腎臓、肺といった末梢組織を含む全身の様々な組織に発現している[3, 4]<ref name=ref3><pubmed>8234299</pubmed></ref> <ref name=ref4><pubmed>18984166</pubmed></ref>。A1受容体はP2Y1受容体とヘテロマーを形成することも知られている[5]<ref name=ref5><pubmed>12417330</pubmed></ref>。これまでに数十種類の選択的[[作動薬]]や[[拮抗薬]]が合成され、その機能解明も進んでいる。例えば、脳において[[興奮性シナプス]]伝達を抑制的に制御していることが知られており[6]<ref name=ref6><pubmed>23332692</pubmed></ref>、A1受容体欠損マウスの[[海馬]]においては、シナプス伝達の異常興奮が観察される[7]<ref name=ref7><pubmed>11470917</pubmed></ref>。また、心筋の収縮力や心拍数の制御に加え、血管拡張作用、[[体温調節]]機構にも関与していると考えられている[7, 8]<ref name=ref7 /> <ref name=ref8><pubmed>11641103</pubmed></ref>。A1受容体欠損マウスは、てんかん症状や[[痛覚]]過敏症状、不安関連行動を呈するほか、インスリン[[分泌]]の亢進や低酸素性障害や虚血[[ストレス]]に対する抵抗性の低下が観察される[7, 9]<ref name=ref7 /> <ref name=ref9><pubmed>15661449</pubmed></ref>
===A2A受容体===
 Gi/o共役型受容体である。他のP2Y受容体と異なり、ウリジンヌクレオチドやアデニンヌクレオチドには応答せず、UDPグルコースなどの糖ヌクレオチドを内因性リガンドとする[99]。生体内においては、脾臓、胸腺、腸管、脳、肺、心臓、骨格筋等、幅広い組織での発現が確認されている[99, 100]。明確な役割については解明されていないが、ケモタキシスや肥満細胞の脱顆粒、神経免疫調節などへの関与が示唆されている[101, 102]。
 
== 参考文献 ==
<references />

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