「トリプレット病」の版間の差分

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 ''PPP2R2B''遺伝子の5’非翻訳領域に存在するCAGリピートの伸長による常染色体優性遺伝性疾患。''PPP2R2B''は脳特異的に発現し、[[PP2A フォスファターゼ]]をコードする。CAGリピートの伸長がどのようなメカニズムで病態発症につながるのかは不明である。  
 ''PPP2R2B''遺伝子の5’非翻訳領域に存在するCAGリピートの伸長による常染色体優性遺伝性疾患。''PPP2R2B''は脳特異的に発現し、[[PP2A フォスファターゼ]]をコードする。CAGリピートの伸長がどのようなメカニズムで病態発症につながるのかは不明である。  


===病名の日本語訳を御願い致します===
===ハンチントン病類縁疾患2型===


Huntington disease-like 2  (HDL2)  
Huntington disease-like 2  (HDL2)  


 ハンチントン病と同様の臨床的・病理学的特徴を有する成人発症の常染色体優性神経変性疾患で、変異アレルでは16q24.3に存在する''JPH3''遺伝子のエクソン2Aの存在するCTGリピートが異常伸長(40-59; 正常6-28)している。患者脳組織で抗ポリグルタミン抗体陽性の神経細胞核内封入体が認められ、また[[BACトランスジェニックマウス]]を用いた解析で、JPH3アンチセンス鎖からポリグルタミン鎖をコードするHDL2-CAGが転写されることが示された<ref><pubmed>21555070</pubmed></ref>ことから、ポリグルタミン病である可能性が高い。一方、JPH3ノックアウトマウスは運動障害を発症し、また患者脳において''JPH3'' がコードする[[junctophilin-3]]の発現が低下していることからloss of functionの機構も病態に関与している可能性がある<ref><pubmed>22367996</pubmed></ref>。  
 ハンチントン病と同様の臨床的・病理学的特徴を有する成人発症の常染色体優性神経変性疾患で、変異アレルでは16q24.3に存在する''JPH3''遺伝子のエクソン2Aの存在するCTGリピートが異常伸長(40-59; 正常6-28)している。患者脳組織で抗ポリグルタミン抗体陽性の神経細胞核内封入体が認められ、また[[BACトランスジェニックマウス]]を用いた解析で、JPH3アンチセンス鎖からポリグルタミン鎖をコードするHDL2-CAGが転写されることが示された<ref><pubmed>21555070</pubmed></ref>ことから、ポリグルタミン病である可能性が高い。一方、JPH3ノックアウトマウスは運動障害を発症し、また患者脳において''JPH3'' がコードする[[junctophilin-3]]の発現が低下していることからloss of functionの機構も病態に関与している可能性がある<ref><pubmed>22367996</pubmed></ref>。


==関連項目==
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