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担当編集委員:[http://researchmap.jp/2rikenbsi 林 康紀](独立行政法人理化学研究所) | 担当編集委員:[http://researchmap.jp/2rikenbsi 林 康紀](独立行政法人理化学研究所) | ||
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英語名:neurexin 英略称:NRXN | 英語名:neurexin 英略称:NRXN | ||
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== 歴史 == | == 歴史 == | ||
ニューレキシンが最初に[[wikipedia:jp:クロゴケグモ|クロゴケグモ]]の毒成分である[[α-latrotoxin]]の[[受容体]]として発見され、その後、他のニューレキシンが同定された<ref><pubmed>9448462</pubmed></ref>。 | ニューレキシンが最初に[[wikipedia:jp:クロゴケグモ|クロゴケグモ]]の毒成分である[[α-latrotoxin]]の[[受容体]]として発見され、その後、他のニューレキシンが同定された<ref><pubmed>9448462</pubmed></ref>。 | ||
[[image:図1NRXNのドメイン構造.jpg|thumb|330px|'''図1.NRXNのドメイン構造'''<br>矢印:選択的スプライシング部位 SP:シグナルペプチド、LNS: laminin, neurexin, sex-hormone binding protein domain、EGF: epidermal growth factor-like domain、CHO: carbohydrate-attachment sequence、TM:膜貫通領域、PDZ-BD: PDZ-domain-binding site]] | |||
[[image:図2興奮性シナプスにおけるNRXNとNLGNの結合模式図.jpg|thumb|330px|'''図2.興奮性シナプスにおけるNRXNとNLGNの結合模式図'''<br>NRXNとNLGNはシナプス前末端とシナプス後部間で結合している。NRXNとNLGNはそれぞれシナプス前末端とシナプス後部のシナプス局在分子と直接・間接的に結合している。]] | |||
{|width=430px border="1" cellpadding="1" cellspacing="1" class="wikitable" | |||
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| <div class="thumb right" style="width:300px;"><youtube>DuARiSOGy88</youtube></div> | |||
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| '''βNRXNとNLGN複合体の3次元構造'''<br>説明を御願い致します。 | |||
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{{PBB|geneid=9378}}{{PBB|geneid=9379}}{{PBB|geneid=9369}} | |||
==サブファミリー== | ==サブファミリー== | ||
哺乳類ではNRXNは3つの遺伝子(NRXN1、2、3)から成り、プロモーターの違いから、長鎖のαNRXN(上流プロモーター)、短鎖のβNRXN(下流プロモーター)の2つのアイソフォームに転写される。従って、3つのαNRXN(1α、2α、3α)と3つのβNRXN(1β、2β、3β)からなる。 | 哺乳類ではNRXNは3つの遺伝子(NRXN1、2、3)から成り、プロモーターの違いから、長鎖のαNRXN(上流プロモーター)、短鎖のβNRXN(下流プロモーター)の2つのアイソフォームに転写される。従って、3つのαNRXN(1α、2α、3α)と3つのβNRXN(1β、2β、3β)からなる。 | ||
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|+ 表.NRXNのスプライス変異体と細胞外ドメインを介した結合蛋白との結合様式<ref name=ref17 /> <ref><pubmed>20624592</pubmed></ref> <ref><pubmed>20543817</pubmed></ref> <ref name=ref100 /> <ref name=ref16 /><br>灰色内:結合能の相対的比較 | |+ 表.NRXNのスプライス変異体と細胞外ドメインを介した結合蛋白との結合様式<ref name=ref17 /><ref><pubmed>20624592</pubmed></ref><ref><pubmed>20543817</pubmed></ref><ref name=ref100 /><ref name=ref16 /><br>灰色内:結合能の相対的比較 | ||
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===神経=== | ===神経=== | ||
NRXNは主にシナプス前末端に局在し、シナプス後部に局在する結合タンパク質との相互作用により[[グルタミン酸]]作動性(興奮性)および[[GABA作動性]](抑制性)シナプスの形成・成熟・機能を制御していると考えられている。 | NRXNは主にシナプス前末端に局在し、シナプス後部に局在する結合タンパク質との相互作用により[[グルタミン酸]]作動性(興奮性)および[[GABA作動性]](抑制性)シナプスの形成・成熟・機能を制御していると考えられている。 | ||