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担当編集委員:[http://researchmap.jp/noriko1128 大隅 典子](東北大学 大学院医学系研究科 附属創生応用医学研究センター 脳神経科学コアセンター 発生発達神経科学分野)<br> | 担当編集委員:[http://researchmap.jp/noriko1128 大隅 典子](東北大学 大学院医学系研究科 附属創生応用医学研究センター 脳神経科学コアセンター 発生発達神経科学分野)<br> | ||
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[[image:神経管図1.jpg|thumb|220px|'''図1.神経管の形成'''<br>[[神経管]](執筆者:高橋将文)から引用]] | |||
[[ファイル:終脳の発達図.jpg|thumb|220px|'''図2.3脳胞期と5脳胞期''']] | |||
[[image:脳胞.jpg|thumb|220px|'''図3.脳胞の発生過程'''<br>脳を構成する主要な部位が脳胞の発生に従って、どのように分かれて行くかを示す。]] | |||
英:cerebral vesicle, brain vesicle 独:Gehirnbläschen 仏:vésicules cérébrales, vésicules céphaliques | |||
[[wikipedia:ja:ヒト|ヒト]]の発生では第3週の初めに背側正中[[wikipedia:ja:外胚葉|外胚葉]]の肥厚として[[神経板]]が出現する。神経板の正中部は陥凹して[[神経溝]]となり、その両側は[[wikipedia:ja:羊膜腔|羊膜腔]]側に隆起して、やがてその突端で融合し管状([[神経管]])となる(図1)。神経管形成は胚の頸部域から始まり、前後両方へ進む。前方部の閉鎖は頭部側端からも始まる。この過程でまだ閉じておらず羊膜腔に通じている部分を頭側[[神経孔]]と呼ぶが、この神経孔が徐々に小さくなる。この時期(胎生3、4週)、神経管前方は後方に比べて膨大してふくらみとして観察される。このふくらみは[[脳胞]](一次脳胞)と呼ばれ、3つの膨隆部をもつことからこの発生段階を[[終脳の発生#3脳胞の形成|3脳胞期]]([[終脳の発生#3脳胞の形成|一次脳胞期]])と言う(図2)。膨隆は前方より[[前脳胞]]、[[中脳胞]]、[[菱脳胞]](もしくは[[後脳胞]])からなる。膨隆の壁は神経組織を分化させ、内腔は[[脳室]]となる。 | |||
第5週に前脳胞が[[終脳胞]]と[[間脳胞]]に、菱脳胞が[[後脳胞]]と[[髄脳胞]]に区別され[[終脳の発生#5脳胞の形成|二次脳胞]]を形成する。終脳胞は左右に膨出し内腔は[[側脳室]]となる(図3)。間脳胞内腔、後脳胞内腔はそれぞれ[[第三脳室]]、[[第四脳室]]になる。中脳胞内腔は大きく形態変化をみせることなく[[中脳水道]]となる。終脳の背側は[[大脳皮質]]となり、腹側からは[[大脳基底核]]などが分化する。[[間脳胞域]]からは[[視床上部]]、[[視床]]、[[視床下部]]が分化する。後脳胞域の背側は[[小脳]]が生じ、腹側は[[橋]]を形成する。髄脳域は[[延髄]]となり、[[脊髄]]につながる。 | |||
==関連項目== | ==関連項目== |