「Hodgkin-Huxley方程式」の版間の差分

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とすると、  
とすると、  
 
::<span class="texhtml">''q''1(''t'') = ''q''1(0)''e''<sup> − (&alpha; + &beta;)''t''</sup></span>
:<span class="texhtml">''q''1(''t'') = ''q''1(0)''e''<sup> − (α + β)''t''</sup></span>
::<span class="texhtml">''q''2(''t'') = ''q''2(0)''e''<sup> − (&alpha; + &beta;)''t''</sup></span>
 
:<span class="texhtml">''q''2(''t'') = ''q''2(0)''e''<sup> − (α + β)''t''</sup></span>


とより単純な形式となる。この関係は微分方程式の数値計算でよく用いられる。  
とより単純な形式となる。この関係は微分方程式の数値計算でよく用いられる。  
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== 電位固定法: 基礎となった技術* ==
== 電位固定法: 基礎となった技術* ==


Hodgkin-Huxley以前に、電気生理学の実験が行われていなかったわけではない。電流と電位変化に関する研究は、かなり多く行われていた。しかしながら、細胞にはいろいろなイオンチャネルを通して電流が流れるため、細胞の電位<math>\textstyle v</math>と外部から流す電流<math>\textstyle I_{ext}</math>の間の関係は、  
Hodgkin-Huxley以前に、電気生理学の実験が行われていなかったわけではない。電流と電位変化に関する研究は、かなり多く行われていた。しかしながら、細胞にはいろいろなイオンチャネルを通して電流が流れるため、細胞の電位''v''と外部から流す電流''I''<sub>ext</sub>の間の関係は、  


:<math>\frac{dv}{dt} = -\frac{1}{C}\left(\sum_X G_{X}(v-E_X) - I_{ext}\right)</math>
::<math>\frac{dv}{dt} = -\frac{1}{C}\left(\sum_X G_{X}(v-E_X) - I_{ext}\right)</math>


となり、実験データの解釈は単純ではない。電位をコントロールして行う実験方法であるvoltage clamp(電位固定法)は、1940年代にアメリカの生物物理学者Kenneth Cole (1900 - 1984)らにより開発された。HodgkinとHuxleyはこのvoltage-clampを巧みに利用して大きな成果を得る事が出来たと言える。上記の式で<math>\textstyle v</math>が一定となるように外部電流を<math>\textstyle I_{clamp}</math>を流すと、左辺は<math>\textstyle 0</math>となるため、
となり、実験データの解釈は単純ではない。電位をコントロールして行う実験方法であるvoltage clamp(電位固定法)は、1940年代にアメリカの生物物理学者Kenneth Cole (1900 - 1984)らにより開発された。HodgkinとHuxleyはこのvoltage-clampを巧みに利用して大きな成果を得る事が出来たと言える。上記の式で<math>\textstyle v</math>が一定となるように外部電流を''I''<sub>clamp</sub>を流すと、左辺は0となるため、


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::<math> I_{clamp} = \sum_{X} G_X (v - E_X) </math>


という関係が得られる。もし溶液の組成を工夫しチャネルのブロッカーなどを用いて、イオンチャネル<math>\textstyle A</math>を流れる電流が測れたとすると、  
という関係が得られる。もし溶液の組成を工夫しチャネルのブロッカーなどを用いて、イオンチャネル<math>\textstyle A</math>を流れる電流が測れたとすると、  
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