差分

移動先: 案内検索

ウィリアムス症候群

183 バイト追加, 2013年11月25日 (月) 16:34
編集の要約なし
<div align="right">
<font size="+1">浅田 晃佑 1)、板倉 昭二 2)晃佑</font><br>''東京大学先端科学技術研究センター''<br><font size="+1)東京大学先端科学技術研究センター 2)">[http://researchmap.jp/read0095222 板倉 昭二]</font><br>''京都大学大学院文学研究科''<br>DOI [[XXXX]]/XXXX 原稿受付日:2013年xx月XX日 原稿完成日:2013年xx月XX日XXXX 原稿受付日:2013年11月25日 原稿完成日:2013年月日<br>担当編集委員:[http://researchmap.jp/read0141446 漆谷 真](京都大学 大学院医学研究科)<br>
</div>
関連語:乳児高[[カルシウム]]血症
 
{{box
|text= ウィリアムズ症候群(WSまたはWMSやWBS)は、7番染色体長腕の微細欠失症候群(7q11.23)で、発生頻度の稀な神経発達障害である。心臓疾患、特徴のある顔貌、聴覚過敏、知的障害、視空間認知の障害、高い社交性などの特徴を伴う。日本語では、ウイリアムス症候群、ウイリアムズ症候群、ウィリアムズ-バウレン症候群と様々に表記される。}}
 
==ウィリアムズ症候群とは==
Neuroscience (2nd ed.).<br>''Cambridge, MA: MIT Press.'':2008, pp.691–699</ref><ref><pubmed>9180000</pubmed></ref>。
 [[image:Williams_syndrome_fig1.png|thumb|450px350px|'''図1 ウィリアムズ症候群を持つ子どもが描いた自転車の絵 左は9歳7か月時、右は12歳11か月時に描いたもの 左は、ハンドル図1.ウィリアムズ症候群を持つ子どもが描いた自転車の絵'''<br>左は9歳7か月時、右は12歳11か月時に描いたもの 左は、ハンドル(handles)・ペダル(pedals)・シート(seat)・輪止め(spokes)・車輪(wheel)を描写している<ref name=ref1><pubmed>10899809</pubmed></ref> John Wiley & Sonsより許可を得て掲載''']] 
 視空間認知では、積み木の模様構成や描画でかなりの困難を示す。ウィリアムズ症候群を持つ子どもの描画能力の例として、図1がある<ref name=ref1></ref>。その一方で、顔の認識能力は他の能力と比べて高く、複数の顔写真の中からターゲットとなる顔と(角度や照明の状況が異なっている)同じ顔を選択させるベントン顔認識[[テスト]](Benton [[Test]] of Facial Recognition)で、生活年齢と同等かそれに近いレベルの成績を示すことが報告されている<ref>'''U Bellugi, PP Wang, TL Jernigan'''<br>Williams syndrome: An unusual neuropsychological profile.<br>In S Broman, J Grafman (Eds.), Atypical cognitive deficits in developmental disorders: Implications for brain function.<br>'' Hillsdale, NJ: Lawrence Erlbaum Associates.'':1994, pp.23–56</ref><ref><pubmed>12893122</pubmed></ref>。
 言語・社会能力では、他の能力に比べて高い語い能力を有する。しかし、文法能力は精神年齢と同程度で、語用能力(文脈に応じて適切に言葉を理解・使用する能力)にも困難を抱えるという報告がある<ref><pubmed>22866045</pubmed></ref><ref><pubmed>17241486</pubmed></ref>。また、初対面の人にも躊躇なく接することや人とたくさん話すという高い社交性を持つ<ref><pubmed>20070473</pubmed></ref><ref><pubmed>10953232</pubmed></ref>が、その高すぎる社交性によりトラブルになるまたは巻き込まれるということもある<ref>'''E Semel, SR Rosner'''<br>Understanding Williams syndrome: Behavioral patterns and interventions<br>''Mahwah, NJ: Lawrence Erlbaum Associates'':2003</ref>。
 神経基盤としては、視空間認知の障害として、脳の背側経路の障害が指摘されている<ref><pubmed>9223077</pubmed></ref><ref><pubmed>15339645</pubmed></ref>。Meyer-Lindenbergら<ref><pubmed>16760918</pubmed></ref>は、fMRIの知見などから、腹側経路ではそれほど問題がないものの、背側経路で低活性が見られ、さらに頭頂間溝の構造異常が見られることからこの部分から背側経路への情報入力に問題がある可能性を指摘している。ウィリアムズ症候群における頭頂間溝の構造異常が視空間認知障害と関わるという指摘は、他の研究でもなされている<ref><pubmed>16120786</pubmed></ref>。
 また、社交性や不安については、[[扁桃体]]の関与が指摘されている。ある研究では、人画像に対して扁桃体の活性が低く、物体画像に対しては扁桃体の活性が強いという結果が見られた<ref><pubmed>16007084</pubmed></ref>。このことは、人に対する親密性と特定の物体(例:注射)に対する過度の不安を示すというウィリアムズ症候群を持つ人の行動パターンをよく表している。さらに、扁桃体の大きさがウィリアムズ症候群を持つ人では定型発達者よりも大きく、その大きさと人に対する親密性が関連するという報告がある<ref><pubmed>19406143</pubmed></ref>。
==臨床==
 聴覚過敏などに伴う不安のコントロール、高い社交性(例:人に近づきすぎる)がトラブルを生まないような配慮が必要である。また、一見して分かる、多弁や高い社交性という特徴だけにとらわれず、ウィリアムズ症候群を持つ人の得手・不得手を見極めた対応が重要である。
== 参考文献 ==
<references/>

案内メニュー