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|[[wj:水素イオン濃度|水素イオン濃度]] (pH) ||GFpH, YFpH|| 2001 || その他 || <ref><pubmed>11716495</pubmed></ref>
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| [[Src]] ||Srcus|| 2005, 2005, 2007 || 3-3 || <ref name=ref11752449><pubmed>11752449</pubmed></ref><ref><pubmed> 15846350</pubmed></ref><ref><pubmed> 17284441</pubmed></ref>
| [[Src]] ||Srcus|| 2005, 2005, 2007 || F || <ref name=ref11752449><pubmed>11752449</pubmed></ref><ref><pubmed> 15846350</pubmed></ref><ref><pubmed> 17284441</pubmed></ref>
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| [[タンパク質リン酸化酵素D]] ([[Dキナーゼ]], [[プロテインキナーゼD]], [[PKD]]) ||DKAR|| 2007 || 3-3 || <ref><pubmed>17189263</pubmed></ref>
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| [[cAMP依存性タンパク質リン酸化酵素]] ([[Aキナーゼ]], [[プロテインキナーゼA]], [[PKA]]) ||ART, AKAR|| 2000, 2001 || 3-3 || <ref><pubmed>10700148</pubmed></ref><ref><pubmed>11752448</pubmed></ref>
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| [[Abl]] ||Picchu|| 2001 || E || <ref name=ref11752449 />
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| [[Bcr]]-Abl ||Bcr-Abl activity sensor||2010 || E || <ref><pubmed>20817824</pubmed></ref>
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| [[c-Raf]] ||Prin-cRaf|| 2005 || 3-1 || <ref><pubmed>15711535</pubmed></ref>
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| [[P21 protein-activated kinase 1]] ([[PAK1]]) ||Pakabi|| 2009 || 3-1 || <ref><pubmed>19574218</pubmed></ref>
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プローブデザインA-Gは図4に対応している。京都大学医学部松田道行による[http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/labs/fret/phogemon/index.htm Phogemon Project] などを参考に作成。
プローブデザインA-Gは図4に対応している。京都大学医学部 松田道行による[http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/labs/fret/phogemon/index.htm Phogemon Project] などを参考に作成。
 
===留意事項===
 これらのプローブはどうしてもある程度細胞内に過剰発現する事になる為、それ自体が細胞機能に影響を与える事が有る。そのため、観察したい細胞機能が影響受けていないかは厳密に限局すべきである。
 
 また、[[シナプス]]や[[樹状突起棘]]といった微小な構造を観察する際にはプローブの拡散が問題になる。FRETが変化した空間分布が、FRETで観察している分子の空間分布を見ているのか、あるいは変化を受けたプローブ自体が拡散しているのかを区別する必要がある。予め[[光活性化GFP]]を用い、プローブの拡散速度を求めておくのが一つの方法である。


==蛍光色素の選択==
==蛍光色素の選択==
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 一方、蛍光寿命イメージングとしてはドナーとしてmGFP、アクセプターとしてmRFPもしくはmCherryが用いられる。この場合、アクセプターの蛍光強度は問題ではないので蛍光を発しないREACh, darkVenus, superREAChなども用いられる<ref name=ref16537489><pubmed>16537489</pubmed></ref><ref name=ref18512154><pubmed>18512154</pubmed></ref><ref name=ref18302935><pubmed>18302935</pubmed></ref>。
 一方、蛍光寿命イメージングとしてはドナーとしてmGFP、アクセプターとしてmRFPもしくはmCherryが用いられる。この場合、アクセプターの蛍光強度は問題ではないので蛍光を発しないREACh, darkVenus, superREAChなども用いられる<ref name=ref16537489><pubmed>16537489</pubmed></ref><ref name=ref18512154><pubmed>18512154</pubmed></ref><ref name=ref18302935><pubmed>18302935</pubmed></ref>。
 これらのプローブはどうしてもある程度細胞内に過剰発現する事になる為、それ自体が細胞機能に影響を与える事が有る。そのため、観察したい細胞機能が影響受けていないかは厳密に限局すべきである。
 また、[[シナプス]]や[[樹状突起棘]]といった微小な構造を観察する際にはプローブの拡散が問題になる。FRETが変化した空間分布が、FRETで観察している分子の空間分布を見ているのか、あるいは変化を受けたプローブ自体が拡散しているのかを区別する必要がある。予め[[光活性化GFP]]を用い、プローブの拡散速度を求めておくのが一つの方法である。


===Immuno FRET===
===Immuno FRET===
 一方、GFPの代わりに通常の抗原抗体反応を行い、FRETを検出する方法もこころみられており、immuno FRETと呼ばれている。観察したい二つのタンパク質の[[蛍光免疫染色]]を行い、ドナーとアクセプターとなる蛍光ラベルした[[二次抗体]]を用い検出する。その上で、アクセプター褪色法、蛍光強度比イメージングや蛍光寿命イメージングを用いてFRETを検出する。タンパク質をGFPなどで蛍光ラベルせず、内在のタンパク質を検出できる事が特徴であるため、過剰発現の影響が避けられる。
 一方、GFPの代わりに通常の抗原抗体反応を行い、FRETを検出する方法もこころみられており、immuno FRETと呼ばれている。観察したい二つのタンパク質の[[蛍光免疫染色]]を行い、ドナーとアクセプターとなる蛍光ラベルした[[二次抗体]]を用い検出する。その上で、アクセプター褪色法、蛍光強度比イメージングや蛍光寿命イメージングを用いてFRETを検出する。GFPなどで蛍光ラベルしたタンパク質を導入する事無く、内在のタンパク質を検出できる事が特徴であるため、過剰発現の影響が避けられる。


 ところが通常用いられる蛍光色素では5-10 nm程度の範囲まででFRETが観察されるのに対し、抗体自体が15 nmの大きさを持っている。また抗体のヒンジ部分で自由に折れ曲がる事が可能である。しかも2個の抗体を用いる。これらを考慮に入れると、目的とする分子の構造変化や相互作用が起こっていてもFRETが検出できない可能性がある。逆に仮にFRETが起きたとしても目的とするタンパク質が本当に相互作用しているかの実証とはならない。確実に言えるのは二つの抗原部位が数十nm以内に存在するという事実だけである。その為、タンパク質の構造変化を見るような実験には用いるのは難しい。また、免疫染色である為、固定したサンプルを用いなければならない。
 ところが通常用いられる蛍光色素では5-10 nm程度の範囲まででFRETが観察されるのに対し、抗体自体が15 nmの大きさを持っている。また抗体のヒンジ部分で自由に折れ曲がる事が可能である。しかも2個の抗体を用いる。これらを考慮に入れると、目的とする分子の構造変化や相互作用が起こっていてもFRETが検出できない可能性がある。逆に仮にFRETが起きたとしても目的とするタンパク質が本当に相互作用しているかの実証とはならない。確実に言えるのは二つの抗原部位が数十nm以内に存在するという事実だけである。その為、タンパク質の構造変化を見るような実験には用いるのは難しい。また、免疫染色である為、固定したサンプルを用いなければならない。


 しかし、最近intrabodyなどと呼ばれる希望するタンパク質と特異的に結合するタンパク質配列をデザインする方法が開発されつつある。これを用いると、任意の分子に結合する、抗体よりも小型、しかも遺伝子によってコードされる蛍光ラベルが可能となるであろう。このような方法を用いる事により、GFP融合タンパクによらない、内在性のタンパク質の相互作用を検出できる可能性がある。
 しかし、最近intrabodyなどと呼ばれる希望するタンパク質と特異的に結合するタンパク質配列をデザインする方法が開発されつつある<ref name=ref23836932 ><pubmed> 23836932 </pubmed></ref>
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==神経科学分野への応用例 ==
==神経科学分野への応用例 ==
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*[http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/labs/fret/phogemon/index.htm Phogemon Project] 京都大学医学部 松田道行よるFRETセンサー開発とイメージング方法の解説。文字化けする時にはブラウザーの設定をShift-JISにするよい。
*[http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/labs/fret/phogemon/index.htm Phogemon Project] 京都大学医学部 松田道行よるFRETセンサー開発とイメージング方法の解説。文字化けする時にはブラウザーの設定をShift-JISにするよい。


*[http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/labs/fret/e-phogemon/index.htm Phogemon Project]英語版
*[http://www.lif.kyoto-u.ac.jp/labs/fret/e-phogemon/index.htm Phogemon Project]同英語版


== 参考文献  ==
== 参考文献  ==
<references />
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