「オーガナイザー」の版間の差分

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[[image:オーガナイザー1.jpg|thumb|300px|'''図1.SpemannとMangoldによるオーガナイザー発見の実験'''<br>(a)原腸形成期のドナーイモリ胚を背側から見た図 (b)同じ胚の断面図 (c)ホストとなるイモリ胚の断面図 (d)移植の結果の側面図 (e)同断面図<br>原口背唇部(赤色で示す)を原腸形成期のドナーイモリ胚から切り取り(a,b)、同じ発生段階にある別の(ホスト)イモリ胚の腹側部(c)に移植する。成長すると二次胚が誘導され、移植された原口背唇部は神経管、脊索などに分化した。このような移植の際は移植片を識別する必要があるので、色素をもつイモリ Triturus teaniatus がドナー、色素のないイモリ Triturus cristatus がホストとして用いられた。]]
[[image:オーガナイザー1.jpg|thumb|300px|'''図1.SpemannとMangoldによるオーガナイザー発見の実験'''<br>(a)原腸形成期のドナーイモリ胚を背側から見た図 (b)同じ胚の断面図 (c)ホストとなるイモリ胚の断面図 (d)移植の結果の側面図 (e)同断面図<br>原口背唇部(赤色で示す)を原腸形成期のドナーイモリ胚から切り取り(a,b)、同じ発生段階にある別の(ホスト)イモリ胚の腹側部(c)に移植する。成長すると二次胚が誘導され、移植された原口背唇部は神経管、脊索などに分化した。このような移植の際は移植片を識別する必要があるので、色素をもつイモリ Triturus teaniatus がドナー、色素のないイモリ Triturus cristatus がホストとして用いられた。]]


[[image:オーガナイザー2.jpg|thumb|300px|'''図2.神経誘導の模式図'''<br>(a)原腸形成期に原口背唇部から神経誘導分子が分泌され、神経誘導が起こって神経板(赤色)が形成される。 (b)初期原腸形成期の胚における神経誘導の模式図。コーディン、ノギンなど神経誘導分子はBMPの阻害因子であり、BMPと結合してBMPガ受容体(TGFβ受容体)と結合するのを阻害する。BMPシグナルが働くと外胚葉は表皮外胚葉へと分化し、BMPシグナルが働かないと神経板へと分化する。すなわち外胚葉のデフォルト型は神経系である。]]
[[image:オーガナイザー2.jpg|thumb|300px|'''図2.神経誘導の模式図'''<br>(a)原腸形成期に原口背唇部から神経誘導分子が分泌され、神経誘導が起こって神経板(赤色)が形成される。<BR>(b)初期原腸形成期の胚における神経誘導の模式図。コーディン、ノギンなど神経誘導分子はBMPの阻害因子であり、BMPと結合してBMPが受容体(TGFβ受容体)と結合するのを阻害する。BMPシグナルが働くと外胚葉は表皮外胚葉へと分化し、BMPシグナルが働かないと神経板へと分化する。すなわち外胚葉のデフォルト型は神経系である。]]


[[image:オーガナイザー3.jpg|thumb|300px|'''図3''']]
[[image:オーガナイザー3.jpg|thumb|300px|'''図3''']]
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 [[間脳胞]]は後ろの方からprosomere 1 (p1), p2, p3と分節構造をとっている。p2とp3の境界まではその腹側に脊索がある。p2とp3の境界は[[視床内境界域]](zona limitance intrathalamica、zli)と呼ばれるが、底板からsonic hedgehog (shh)発現が伸びてきて、シグナルセンターとして働き、p2を視床として、p3を[[腹側視床]]として分化させる(Fig. 3C)。
 [[間脳胞]]は後ろの方からprosomere 1 (p1), p2, p3と分節構造をとっている。p2とp3の境界まではその腹側に脊索がある。p2とp3の境界は[[視床内境界域]](zona limitance intrathalamica、zli)と呼ばれるが、底板からsonic hedgehog (shh)発現が伸びてきて、シグナルセンターとして働き、p2を視床として、p3を[[腹側視床]]として分化させる(Fig. 3C)。


 間脳胞にFgf8を発現させると、p1, p2は視蓋として分化するが、zliより前方のp3は視蓋には分化しない。これはプレパターンとして、p2より尾側にはIrx3が、p3より前にはSix3が発現していることによる。
 間脳胞にFgf8を発現させると、p1, p2は視蓋として分化するが、zliより前方のp3は視蓋には分化しない。これはプレパターンとして、p2より尾側には[[Irx3]]が、p3より前にはSix3が発現していることによる。


 神経管の背腹軸の形成には底板と蓋板がシグナルセンターとして働く。脊索にはShhが発現しているが、そのShhにより脊索に接している神経管の領域が底板となる。底板もShhを発現するようになる。蓋板ではBMP4が発現しており、やはりシグナルセンターとして働く。この底板からのShhの勾配、蓋板からのBMP4の勾配により、神経管の背腹軸が決まる(F。
 神経管の背腹軸の形成には底板と蓋板がシグナルセンターとして働く。脊索にはShhが発現しているが、そのShhにより脊索に接している神経管の領域が底板となる。底板もShhを発現するようになる。蓋板ではBMP4が発現しており、やはりシグナルセンターとして働く。この底板からのShhの勾配、蓋板からのBMP4の勾配により、神経管の背腹軸が決まる。


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
<REFERENCES />

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