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コリンエステラーゼ阻害剤の農薬、化学兵器としての項目を追記、筋肉ニコチン受容体のサブユニット構成の間違いを修正
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== 代謝、分解 ==  
 
== 代謝、分解 ==  
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 細胞外に放出されたアセチルコリンは、[[アセチルコリンエステラーゼ]]([[acetylcholinesterase]]; AChE, EC3.1.1.7)によって極めて短時間 (ミリ秒の時間単位)で分解され、コリンと酢酸になる<ref name=ref6><pubmed>8042853</pubmed></ref>。この分解によって化学伝達は終了するとともに、コリンは高親和性コリントランスポーターによって効率良くシナプス前終末に取り込まれてアセチルコリン合成に再利用される。アセチルコリンを分解する酵素は、アセチルコリンエステラーゼの他に[[ブチルコリンエステラーゼ]](偽性コリンエステラーゼ)が知られている。コリンエステラーゼに対して阻害活性を持つ薬物は、シナプス間隙のアセチルコリンを増やして化学伝達を増強するため、様々な薬物として臨床応用されている。このうち、[[ネオスチグミン]]は[[重症筋無力症]]、[[wikipedia:ja:術後腸管麻痺|術後腸管麻痺]]、[[wikipedia:ja:排尿障害|排尿障害]]などに、[[ドネペジル]]、[[ガランタミン]]、[[リバスチグミン]]は[[アルツハイマー病]]に適応される。
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 細胞外に放出されたアセチルコリンは、[[アセチルコリンエステラーゼ]]([[acetylcholinesterase]]; AChE, EC3.1.1.7)によって極めて短時間 (ミリ秒の時間単位)で分解され、コリンと酢酸になる<ref name=ref6><pubmed>8042853</pubmed></ref>。この分解によって化学伝達は終了するとともに、コリンは高親和性コリントランスポーターによって効率良くシナプス前終末に取り込まれてアセチルコリン合成に再利用される。アセチルコリンを分解する酵素は、アセチルコリンエステラーゼの他に[[ブチルコリンエステラーゼ]](偽性コリンエステラーゼ)が知られている。コリンエステラーゼに対して阻害活性を持つ薬物は、シナプス間隙のアセチルコリンを増やして化学伝達を増強するため、様々な薬物として臨床応用されている。このうち、[[ネオスチグミン]]は[[重症筋無力症]]、[[wikipedia:ja:術後腸管麻痺|術後腸管麻痺]]、[[wikipedia:ja:排尿障害|排尿障害]]などに、[[ドネペジル]]、[[ガランタミン]]、[[リバスチグミン]]は[[アルツハイマー病]]に適応される。また、マラチオンやダイアジノンなどの非可逆的コリンエステラーゼ阻害剤が殺虫剤や農薬の成分として使われる。これらの誤飲事故の場合には、頭痛、吐き気、多量発汗、目の調節異常などの中毒症状が現れることがある。さらに、きわめて強力な非可逆的コリンエステラーゼ阻害剤であるサリンやVXガスなどは、化学兵器として知られる。
    
== 受容体 ==  
 
== 受容体 ==  
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nicotinic acetylcholine receptor; nAChR
 
nicotinic acetylcholine receptor; nAChR
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 陽イオン選択性の[[イオンチャネル内蔵型受容体]]であり、アセチルコリンやニコチンが結合すると、ごく短時間(ミリ秒単位)にNa<sup>+</sup>, K<sup>+</sup>, Ca<sup>2+</sup>などのイオン透過性が亢進する。nAChRは、神経筋接合部、自律神経節、副腎髄質、中枢神経系などに分布する。ニコチン受容体は、類似構造をもつ複数サブユニットが会合した5量体として機能する。様々な動物種で、α (α1〜10), β (β1〜4), γ, δ, εの17種類のサブユニットが存在し、それらの組み合わせにより骨格筋型(Nm)と神経型(Nn)に大別される。骨格筋型nAChRはα1が2個, β1, δ(またはε), γが各1個の5量体からなる。神経型nAChRは、αとβからなるヘテロ5量体、あるいは同一のαからなるホモ5量体の構造をとるが、サブユニット構成により高度に多様性に富み、それぞれ独自のチャネル特性を持つとされる。1つのnAChRには2分子のアセチルコリンが結合してチャネルを開口させる。[[パンクロニウム]]、[[ベクロニウム]]などのNmを遮断する薬物は筋弛緩薬である。[[バレニクリン]]はnAChRの部分作動薬で、ニコチン依存症に対する[[wikipedia:ja:禁煙補助薬|禁煙補助薬]]として用いられる。重症筋無力症では、筋肉型nAChRに対する自己抗体の産生が報告されている。
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 陽イオン選択性の[[イオンチャネル内蔵型受容体]]であり、アセチルコリンやニコチンが結合すると、ごく短時間(ミリ秒単位)にNa<sup>+</sup>, K<sup>+</sup>, Ca<sup>2+</sup>などのイオン透過性が亢進する。nAChRは、神経筋接合部、自律神経節、副腎髄質、中枢神経系などに分布する。ニコチン受容体は、類似構造をもつ複数サブユニットが会合した5量体として機能する。様々な動物種で、α (α1〜10), β (β1〜4), γ, δ, εの17種類のサブユニットが存在し、それらの組み合わせにより骨格筋型(Nm)と神経型(Nn)に大別される。骨格筋型nAChRはα1が2個, β1, δ, γ(またはε) が各1個の5量体からなる。神経型nAChRは、αとβからなるヘテロ5量体、あるいは同一のαからなるホモ5量体の構造をとるが、サブユニット構成により高度に多様性に富み、それぞれ独自のチャネル特性を持つとされる。1つのnAChRには2分子のアセチルコリンが結合してチャネルを開口させる。[[パンクロニウム]]、[[ベクロニウム]]などのNmを遮断する薬物は筋弛緩薬である。[[バレニクリン]]はnAChRの部分作動薬で、ニコチン依存症に対する[[wikipedia:ja:禁煙補助薬|禁煙補助薬]]として用いられる。重症筋無力症では、筋肉型nAChRに対する自己抗体の産生が報告されている。
    
=== ムスカリン性アセチルコリン受容体 ===
 
=== ムスカリン性アセチルコリン受容体 ===
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