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細 (→二次妄想) |
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persecutory delusion | persecutory delusion | ||
自己あるいは身近な人に対する他者の悪意が感じられるという被害的内容は、妄想内容として最もよくみられる。妄想対象は曖昧なこともあれば、特定ないし不特定の人ないし集団のこともある。[[注察妄想]]、[[追跡妄想]]、[[被毒妄想]]は広義の被害妄想に含められる。被害妄想は一次妄想としても二次妄想としても生じ、統合失調症を含むあらゆる精神病性障害のほか、重症うつ病エピソード、躁病エピソードにも見られる。 | |||
===関係妄想=== | ===関係妄想=== | ||
delusion of reference | delusion of reference | ||
周囲の人の言動、出来事、テレビやインターネット上の言葉などを、自分に関するものと確信する妄想である。異常な意味が付与され、妄想知覚となることもある。内容は当てつけや中傷など被害的なものが多い(被害関係妄想)。対照的に、[[関係念慮]] (idea of reference)はその場限りのものであり、妄想的確信には至らない。 | |||
===誇大妄想=== | ===誇大妄想=== | ||
grandiose delusion | grandiose delusion | ||
肥大した自己評価を内容とする妄想の総称であり、内容によって[[血統妄想]]、[[宗教妄想]]、[[発明妄想]]などと呼ばれる。一次的な[[誇大妄想]]は妄想着想として統合失調症に生じることが多い。二次的な誇大妄想は、気分に一致した妄想として躁病エピソードの誇大感から生じるほか、統合失調症では[[幻声]]や被害妄想に基づいて生じる。 | |||
===微小妄想=== | ===微小妄想=== | ||
delusion of unworthinessbelittlement | delusion of unworthinessbelittlement | ||
[[罪業妄想|罪業(罪責)妄想]] (delusion of guilt)(社会規範や倫理に反したという妄想的確信)、[[貧困妄想]] (delusion of poverty)(事実に反して経済的に困窮しているという妄想的確信)、[[心気妄想]] (hypochondriacal delusion)(重大ないし不治の病気にかかっているという妄想的確信)など、自己評価の低下を内容とする妄想の総称である。これらは気分に一致した妄想として重症うつ病エピソードにみられる。二次的な罪業妄想は、被害妄想から生じることもあれば、逆に、統合失調症では被害的な内容の幻聴に基づいた自己非難、あるいは加害妄想に伴う自責から生じることもある。[[虚無妄想]] (nihilistic delusion)(否定妄想 delusion of negation)は自分の心、身体、あるいは周りの世界の存在を否定するものである。 | |||
===身体妄想=== | ===身体妄想=== | ||
somatic delusions | somatic delusions | ||
自己身体の外見や機能を主題とする妄想であり、上記の心気妄想のほか、[[醜形妄想]] (dysmorphic delusion)(自分自己の身体部位の形状の醜悪さ・異形性に関する妄想的確信)、[[自己臭妄想]] (delusion of body odour)(自分自己から発する不快な臭いのことを他人が言動でほのめかし、他人が自分を避けるという[[関係妄想]]および[[忌避妄想]]からなる)などがある。 | |||
===妄想性人物誤認=== | ===妄想性人物誤認=== | ||
delusional misidentification | delusional misidentification | ||
人物誤認は妄想的確信を伴うことが多い。良く知っている人が瓜二つの別人に取って代わられているという[[カプグラ症候群]] | 人物誤認は妄想的確信を伴うことが多い。良く知っている人が瓜二つの別人に取って代わられているという[[カプグラ症候群]]、身の回り周りにいる種々の人は実は同一人物が変装して姿を変えたものであるという[[フレゴリ症候群]]のほか、周囲の身近な人々が相互に入れ替わるという[[相互変身妄想]]、自分とそっくりの分身がいるという[[自己分身症候群]]がある。 | ||
==自我障害== | ==自我障害== |