「グリア細胞」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
(WikiSysop (トーク) による編集をTfuruyaによる直前の版へ差し戻しました)
107行目: 107行目:


====トライパータイトシナプス====
====トライパータイトシナプス====
 グリアとニューロンとがそれぞれ伝達物質受容体を発現し、ともに伝達物質を遊離できることから、脳機能が単にニューロンが作る回路のみではなく、グリア細胞とニューロンが作るもっと広範囲な回路の中から生み出されるのではないかという考え方が提唱されている。シナプス前ニューロンとシナプス後ニューロンとで作られるシナプスに、周辺のアストロサイトとの間でのシナプスの存在を加えた[[三者間シナプス]](トライパータイトシナプス]]; tripartite synapse)という概念である<ref><pubmed>10322493</pubmed></ref>。これまでに述べたアストロサイトの性質を考えれば当然あって然るべき仕組みである。このようなシナプスの存在を考慮に入れて脳における情報処理を考えると、これまでにニューロンのみで作られる回路の上で考えていた脳機能はもっと複雑で奥深いものになる(図7)。
 グリアとニューロンとがそれぞれ伝達物質受容体を発現し、ともに伝達物質を遊離できることから、脳機能が単にニューロンが作る回路のみではなく、グリア細胞とニューロンが作るもっと広範囲な回路の中から生み出されるのではないかという考え方が提唱されている。シナプス前ニューロンとシナプス後ニューロンとで作られるシナプスに、周辺のアストロサイトとの間でのシナプスの存在を加えた[[三者間シナプス]]([[トライパータイトシナプス]]; tripartite synapse)という概念である<ref><pubmed>10322493</pubmed></ref>。これまでに述べたアストロサイトの性質を考えれば当然あって然るべき仕組みである。このようなシナプスの存在を考慮に入れて脳における情報処理を考えると、これまでにニューロンのみで作られる回路の上で考えていた脳機能はもっと複雑で奥深いものになる(図7)。


====シナプス可塑性に及ぼす役割====
====シナプス可塑性に及ぼす役割====

案内メニュー