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<font size="+1">奥田 隆志</font><br> | <font size="+1">奥田 隆志</font><br> | ||
''慶應義塾大学薬学部''<br> | ''慶應義塾大学薬学部''<br> | ||
DOI:<selfdoi /> 原稿受付日:2014年2月27日 原稿完成日:2014年3月24日<br> | |||
担当編集委員:[http://researchmap.jp/haruokasai 河西 春郎](東京大学 大学院医学系研究科)<br> | 担当編集委員:[http://researchmap.jp/haruokasai 河西 春郎](東京大学 大学院医学系研究科)<br> | ||
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{{PBB|geneid=6572}} | {{PBB|geneid=6572}} | ||
== 構造とサブファミリー == | == 構造とサブファミリー == | ||
1993年に[[線虫]]''[[Caenorhabditis elegans]]''から運動異常変異体の一つである''[[unc-17]]''の原因遺伝子として最初にクローニングされ<ref><pubmed> 8342028 </pubmed></ref>、その相同分子として他の生物種から同定されることにより一次構造が明らかとなった。VAChTは約530のアミノ酸からなる約70 kDaのタンパク質で、12回膜貫通領域を持つと推定されており、N末端、C末端ともに[[wj:細胞質|細胞質]]側に位置する。VAChTは[[SLC18]]ファミリーに属し、[[SLC18A3]]と呼ばれる。同じファミリーの他のメンバーは[[小胞モノアミントランスポーター]]([[VMAT1]], [[VMAT2|2]])の二つのみで、VAChTと約40%の相同性がある。 | 1993年に[[線虫]]''[[Caenorhabditis elegans]]''から運動異常変異体の一つである''[[unc-17]]''の原因遺伝子として最初にクローニングされ<ref><pubmed> 8342028 </pubmed></ref>、その相同分子として他の生物種から同定されることにより一次構造が明らかとなった。VAChTは約530のアミノ酸からなる約70 kDaのタンパク質で、12回膜貫通領域を持つと推定されており、N末端、C末端ともに[[wj:細胞質|細胞質]]側に位置する。VAChTは[[SLC18]]ファミリーに属し、[[SLC18A3]]と呼ばれる。同じファミリーの他のメンバーは[[小胞モノアミントランスポーター]]([[VMAT1]], [[VMAT2|2]])の二つのみで、VAChTと約40%の相同性がある。 | ||
== 発現分布 == | == 発現分布 == | ||
[[中枢神経系|中枢]]・[[末梢神経系]]のコリン作動性神経に限局して発現しており、[[コリンアセチルトランスフェラーゼ]](ChAT)や[[ | [[中枢神経系|中枢]]・[[末梢神経系]]のコリン作動性神経に限局して発現しており、[[コリンアセチルトランスフェラーゼ]](ChAT)や[[高親和性コリントランスポーター]]とともにコリン作動性神経の分子マーカーである。細胞内では機能から予測されるように[[シナプス小胞]]に局在する<ref><pubmed> 8601799 </pubmed></ref>。VAChTの細胞質側C末端領域に存在する[[ジロイシンモチーフ]]が細胞内局在に重要である<ref><pubmed> 9651318 </pubmed></ref>。 | ||
== 遺伝子発現制御機構 == | == 遺伝子発現制御機構 == |
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