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[[wikipedia:ja:米国精神医学会|米国精神医学会]]の[[精神障害の分類と診断の手引き]]([[DSM]])第Ⅰ版(1952年)のPsychoneurotic Reactionsの下分類にAnxiety reactionの記載がある。[[DSM-Ⅲ]]になるとAnxiety reactionがAnxiety disorderに変わり、神経症概念が過去のものになった。これはパニック症の誘発実験や終夜[[睡眠]][[脳波]]研究の成果、およびCloninger(1986)のHarm avoidance(損害回避性)気質と[[セロトニン受容体]]の多型性との関係<ref><pubmed> 3809156</pubmed></ref>などの生物学的研究の成果により不安症の新しい概念が形成されてきた。 | [[wikipedia:ja:米国精神医学会|米国精神医学会]]の[[精神障害の分類と診断の手引き]]([[DSM]])第Ⅰ版(1952年)のPsychoneurotic Reactionsの下分類にAnxiety reactionの記載がある。[[DSM-Ⅲ]]になるとAnxiety reactionがAnxiety disorderに変わり、神経症概念が過去のものになった。これはパニック症の誘発実験や終夜[[睡眠]][[脳波]]研究の成果、およびCloninger(1986)のHarm avoidance(損害回避性)気質と[[セロトニン受容体]]の多型性との関係<ref><pubmed> 3809156</pubmed></ref>などの生物学的研究の成果により不安症の新しい概念が形成されてきた。 | ||
現代では、不安症は遺伝学的に規定された傾病性と環境への反応との相互作用で成立するものと考えられている<ref>'''ダン・J・ステイン、エリック・ホランダー(編)'''<br> | 現代では、不安症は遺伝学的に規定された傾病性と環境への反応との相互作用で成立するものと考えられている<ref>'''ダン・J・ステイン、エリック・ホランダー(編)'''<br>不安障害<br>樋口、久保木、貝谷、坂野、野村、不安・抑うつ臨床研究会監訳、2005、日本評論社 </ref><ref>'''貝谷久宣、土田英人、巣山晴菜、兼子唯'''<br>不安障害研究鳥瞰 -最近の知見と展望-<br>2012 不安障害研究4(1)</ref><ref>'''貝谷久宣、兼子唯、正木美奈、巣山晴菜、土田英人'''<br>不安障害の社会的重要性<br>精神科2012;21(5):507-515 </ref> 。 | ||
不安障害<br>樋口、久保木、貝谷、坂野、野村、不安・抑うつ臨床研究会監訳、2005、日本評論社 </ref><ref>'''貝谷久宣、土田英人、巣山晴菜、兼子唯'''<br>不安障害研究鳥瞰 -最近の知見と展望-<br>2012 不安障害研究4(1)</ref><ref>'''貝谷久宣、兼子唯、正木美奈、巣山晴菜、土田英人'''<br>不安障害の社会的重要性<br>精神科2012;21(5):507-515 </ref> 。 | |||
== 病態 == | == 病態 == |