「抑制性シナプス」の版間の差分

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===GABA<sub>B</sub>受容体を介した抑制作用===
===GABA<sub>B</sub>受容体を介した抑制作用===
 Gi/o共役型受容体であるGABA<sub>B</sub>受容体は、興奮性と抑制性を問わず、シナプス前終末、シナプス後膜、シナプス外領域のいずれの細胞膜にも存在しており、抑制性シナプスでは特にシナプス後膜に強い発現がみられる(Gonchar et al., 2001)。GABA<sub>B</sub>受容体はGタンパク質を介してK+チャネルを開口させることで、細胞膜を過分極させる。また、Gタンパク質を介して電位依存性Ca<sup>2+</sup>チャネルを閉口させる。そのため、神経終末では活動電位が到達しても伝達物質の放出が起こりにくくなり、GABA作動性神経終末においては、自ら放出したGABAによってその後の放出を抑制する自己受容体(autoreceptor)として働く。また、GABA<sub>B</sub>受容体を介した応答は、GABA<sub>A</sub>受容体やグリシン受容体などのイオンチャネル型受容体よりも遅く、長い時間スケールでの抑制作用を持つことが知られている(Gassmann & Bettler, 2012)。
 G<sub>i</sub>/o共役型受容体であるGABA<sub>B</sub>受容体は、興奮性と抑制性を問わず、シナプス前終末、シナプス後膜、シナプス外領域のいずれの細胞膜にも存在しており、抑制性シナプスでは特にシナプス後膜に強い発現がみられる(Gonchar et al., 2001)。GABA<sub>B</sub>受容体はGタンパク質を介してK+チャネルを開口させることで、細胞膜を過分極させる。また、Gタンパク質を介して電位依存性Ca<sup>2+</sup>チャネルを閉口させる。そのため、神経終末では活動電位が到達しても伝達物質の放出が起こりにくくなり、GABA作動性神経終末においては、自ら放出したGABAによってその後の放出を抑制する自己受容体(autoreceptor)として働く。また、GABA<sub>B</sub>受容体を介した応答は、GABA<sub>A</sub>受容体やグリシン受容体などのイオンチャネル型受容体よりも遅く、長い時間スケールでの抑制作用を持つことが知られている(Gassmann & Bettler, 2012)。


===GABAおよびグリシン作動性シナプスの相違点===
===GABAおよびグリシン作動性シナプスの相違点===
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*[[Na+-K+-Cl-共輸送体(NKCC)|Na<sup>+</sup>-K<sup>+</sup>-Cl<sup>-</sup>共輸送体(NKCC)]]
*[[Na+-K+-Cl-共輸送体(NKCC)|Na<sup>+</sup>-K<sup>+</sup>-Cl<sup>-</sup>共輸送体(NKCC)]]
*[[興奮性シナプス後電位(EPSP)]]
*[[興奮性シナプス後電位(EPSP)]]
*[[Gi/o共役型受容体|<sub>G</sub>i/<sub>o</sub>共役型受容体]]
*[[Gi/o共役型受容体|G<sub>i</sub>/<sub>o</sub>共役型受容体]]
*[[Gタンパク質]]
*[[Gタンパク質]]
*[[電位依存性Ca2+チャネル|電位依存性Ca<sup>2+</sup>チャネル]]
*[[電位依存性Ca2+チャネル|電位依存性Ca<sup>2+</sup>チャネル]]
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*[[ゴルジ細胞]]
*[[ゴルジ細胞]]
*[[同期発火]]
*[[同期発火]]
*[[苔状線維
*[[苔状線維]]
*[[後過分極(after-hyperpolarization)]]
*[[後過分極(after-hyperpolarization)]]
*[[長期増強]]
*[[長期増強]]

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