「初代培養」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
17行目: 17行目:
== グリア細胞の初代培養  ==
== グリア細胞の初代培養  ==


 グリア系の初代培養には、神経細胞の培養より後期の脳組織を材料として用いる事が多い([[wikipedia:JA:齧歯類|齧歯類]]では生後0-3日目程度)。神経組織を細胞解離酵素で処理し、[[wikipedia:JA:血清|血清]]存在下の培地で培養すると、様々なグリア細胞が増殖する。このグリア系細胞を、培養基質に対する接着性などの違いを利用して分離することによって、それぞれアストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアの初代培養が可能である。また、細胞表面抗原に対する[[wikipedia:JA:モノクローン抗体|モノクローン抗体]]([[グリア系前駆細胞]]のマーカーであるA2B5抗体、オリゴデンドロサイト前駆細胞のマーカーであるO4抗体など)によって、解離した細胞をペトリ皿上に吸着することにより、特定の細胞種を分離するimmunopanning法もしばしば用いられる<ref><pubmed> 8475109 </pubmed></ref>。[[末梢神経]]系に存在するシュワン細胞は、主にマウスやラットの[[坐骨神経]]から単離する。
 グリア系の初代培養には、神経細胞の培養より後期の脳組織を材料として用いる事が多い([[wikipedia:JA:齧歯類|齧歯類]]では生後0-3日目程度)。神経組織を細胞解離酵素で処理し、[[wikipedia:JA:血清|血清]]存在下の培地で培養すると、様々なグリア細胞が増殖する。このグリア系細胞を、培養基質に対する接着性などの違いを利用して分離することによって、それぞれアストロサイト、オリゴデンドロサイト、ミクログリアの初代培養が可能である。また、細胞表面抗原に対する[[wikipedia:JA:モノクローナル抗体|モノクローナル抗体]]([[グリア系前駆細胞]]のマーカーであるA2B5抗体、オリゴデンドロサイト前駆細胞のマーカーであるO4抗体など)によって、解離した細胞をペトリ皿上に吸着することにより、特定の細胞種を分離するimmunopanning法もしばしば用いられる<ref><pubmed> 8475109 </pubmed></ref>。[[末梢神経]]系に存在するシュワン細胞は、主にマウスやラットの[[坐骨神経]]から単離する。


=== アストロサイトの初代培養  ===
=== アストロサイトの初代培養  ===

案内メニュー