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=== 性腺機能不全症 ===
=== 性腺機能不全症 ===
 ニューロキニンBおよびNK3の遺伝子変異(機能欠損)による[[家族性低ゴナドトロピン性性腺機能不全症]]が報告されている<ref name=ref39><pubmed>19079066</pubmed></ref>。視床下部において、[[弓状核]]の[[キスペプチン]](kisspeptin)含有ニューロンは、視索前核の[[性腺刺激ホルモン放出ホルモン]]([[GnRH]]
 ニューロキニンBおよびNK3受容体の遺伝子変異(機能欠損)による[[家族性低ゴナドトロピン性性腺機能不全症]]が報告されている<ref name=ref39><pubmed>19079066</pubmed></ref>。視床下部において、[[弓状核]]の[[キスペプチン]](kisspeptin)含有ニューロンは、視索前核の[[性腺刺激ホルモン放出ホルモン]]([[GnRH]])含有ニューロンを直接神経支配し、GnRHのパルス状の放出に関与している。このキスペプチンを含有する弓状核細胞の一群では、ニューロキニンBおよび[[ダイノルフィン]]が共存し、NK3受容体も発現している。ニューロキニンBは自己あるいは傍分泌様式によってキスペプチン分泌を刺激しているので、ニューロキニンBあるいはNK3受容体の機能欠損によって、キスペプチン含有ニューロンの機能不全とそれに起因するGnRH分泌障害が起きると考えられている<ref name=ref40><pubmed>24615662</pubmed></ref>。
 
[[正中隆起]]の[[性腺刺激ホルモン放出ホルモン]]([[GnRH]])含有ニューロンを直接神経支配し、GnRHのパルス状の放出に関与している。このkisspeptinを含有する漏斗・弓状核細胞の一群では、ニューロキニンBおよび[[ダイノルフィン]]を含有し、NK3受容体も発現している。ニューロキニンBは自己あるいは傍分泌によってキスペプチン分泌を刺激しているので、ニューロキニンBあるいはNK3の機能欠損によって、キスペプチン含有ニューロンの機能不全とそれに起因する正中隆起細胞からのGnRH分泌障害が起きると考えられている<ref name=ref40><pubmed>24615662</pubmed></ref>。


==関連項目==
==関連項目==

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