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細 (一戸先生からのご指摘(9月10日)に対する修正:Kakeiらの研究の解釈について、ご指摘に基づいて、修正しました。) |
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これに対しGeorgopoulosらは、上肢を用いて二次元の平面上で8方向のターゲットに向かう到達運動課題を動物に遂行させ、一次運動野のニューロン活動を記録した。その結果、多数のニューロン集団の活動情報から、実際の運動方向を抽出できることを示した。この結果は、いずれの仮説からも導き出せる結果であるが、一次運動野が運動制御にとって重要であることを示す<ref name=ref9><pubmed>7143039</pubmed></ref>。 | これに対しGeorgopoulosらは、上肢を用いて二次元の平面上で8方向のターゲットに向かう到達運動課題を動物に遂行させ、一次運動野のニューロン活動を記録した。その結果、多数のニューロン集団の活動情報から、実際の運動方向を抽出できることを示した。この結果は、いずれの仮説からも導き出せる結果であるが、一次運動野が運動制御にとって重要であることを示す<ref name=ref9><pubmed>7143039</pubmed></ref>。 | ||
その後、Kakeiらは、両仮説の相違を[[座標系]]という枠組みで捉え直した。例えば、手首の伸展屈曲運動について考えてみる。手掌の上向き・下向き方向の違いにより、空間における運動方向が同じでも、[[wikipedia:ja:関節|関節]]運動の観点からは全く違う運動の場合がある。例えば、上向きの運動の場合について考えてみる。手のひらが下を向いていたら手首の伸展運動が要求され、一方で、手のひらが上を向いていたら手首の屈曲運動が要求される。こうした発想に基づき、Kakeiらは目標に向かう手の動きと([[空間座標]])とそれに伴う関節の動き([[身体座標]])や筋活動の大きさを分離するような課題を動物に遂行させた。一次運動野のニューロン活動を記録した結果、一次運動野には筋活動に近い活動を示すニューロンだけでなく、使う筋肉に関係なく手首を特定の空間方向に動かす際に活動するニューロン、すなわち空間座標系ニューロンが存在することが明らかとなった<ref name=ref15><pubmed>10497133</pubmed></ref> <ref name=ref16><pubmed>12725907</pubmed></ref>。こうした結果は、一次運動野において空間座標系と身体座標系が並行して表現されており、これらの間で相互作用があることを示唆している。 | |||
==破壊症状== | ==破壊症状== |
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