「22q11.2欠失症候群および22q11.2重複症候群」の版間の差分

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*胸腺の欠如あるいは形成不全
*胸腺の欠如あるいは形成不全
*自己免疫疾患
*自己免疫疾患
*典型的な顔の骨格(小さく低い位置にある耳、横に広がった目の位置、厚めのまぶた、比較的長い顔、短い上唇)と短い上唇に起因する乳幼児期の摂食問題
*典型的な顔の骨格(小さく低い位置にある耳、横に広がった目の位置、厚めのまぶた、比較的長い顔、短い上唇)と短い上唇に起因する乳幼児期の摂食問題
*副甲状腺縮小による副甲状腺ホルモン低下
*副甲状腺縮小による副甲状腺ホルモン低下
*低カルシウム血症
*低カルシウム血症
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 それぞれの精神疾患の罹患率は年齢によっても異なり、また知的障害は自閉症スペクトラム障害とも重複する。精神疾患としては以下のものがある<ref name=ref5 /> <ref name=ref6 />。
 それぞれの精神疾患の罹患率は年齢によっても異なり、また知的障害は自閉症スペクトラム障害とも重複する。精神疾患としては以下のものがある<ref name=ref5 /> <ref name=ref6 />。
*知的障害
*知的障害
*注意欠陥・多動性障害(ADHD)
*注意欠陥・多動性障害(ADHD)
*不安症状
*不安症状
*統合失調症
*統合失調症
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==疫学==
==疫学==
 遺伝子疾患としての22q11.2欠失の頻度は、これまでに主に出生後の子供のサンプルに基づき4,000から6,000人に1人という推定がなされていた<ref name=ref10><pubmed>12837874</pubmed></ref> <ref name=ref11><pubmed>14736631</pubmed></ref>。一方、9,000以上の胎児のサンプルを用いた最近の研究で、遺伝子疾患リスクの高いサンプルで22q11.2欠失が1.08%(92人に1人)、22q11.2重複が0.30%(330人に1人)、遺伝子疾患リスクの低いサンプルでも欠失が0.10% (992人に1人)、重複が0.12%(850人に1人)で見つかり、全サンプルでは22q11.2欠失が0.34%(292人に1人)、22q11.2重複が0.16%(622人に1人)であった<ref name=ref12><pubmed>25962607</pubmed></ref>。
 遺伝子疾患としての22q11.2欠失の頻度は、これまでに主に出生後の子供のサンプルに基づき4,000から6,000人に1人という推定がなされていた<ref name=ref10><pubmed>12837874</pubmed></ref> <ref name=ref11><pubmed>14736631</pubmed></ref>。一方、9,000以上の胎児のサンプルを用いた最近の研究で、遺伝子疾患リスクの高いサンプルで22q11.2欠失が1.08%(92人に1人)、22q11.2重複が0.30%(330人に1人)、遺伝子疾患リスクの低いサンプルでも欠失が0.10%(992人に1人)、重複が0.12%(850人に1人)で見つかり、全サンプルでは22q11.2欠失が0.34%(292人に1人)、22q11.2重複が0.16%(622人に1人)であった<ref name=ref12><pubmed>25962607</pubmed></ref>。


 精神疾患に関しては、22q11.2欠失は稀な染色体数変異(rare copy number variants)と呼ばれるもので、統合失調症と診断された患者群の0.2-0.3%、自閉症スペクトラム障害と診断された患者群の0.07%に存在する。研究初期の小規模の統合失調症サンプルではより高率で22q11.2欠失が見つかるとの報告もあったが、最近の大規模研究でこの主張は否定されている<ref name=ref7 /> <ref name=ref13><pubmed>24311552</pubmed></ref>。また、自閉症スペクトラム障害は22q11.2欠失では生じないとの一部研究者の主張も、大規模研究では支持されていない<ref name=ref7 />。
 精神疾患に関しては、22q11.2欠失は稀な染色体数変異(rare copy number variants)と呼ばれるもので、統合失調症と診断された患者群の0.2-0.3%、自閉症スペクトラム障害と診断された患者群の0.07%に存在する。研究初期の小規模の統合失調症サンプルではより高率で22q11.2欠失が見つかるとの報告もあったが、最近の大規模研究でこの主張は否定されている<ref name=ref7 /> <ref name=ref13><pubmed>24311552</pubmed></ref>。また、自閉症スペクトラム障害は22q11.2欠失では生じないとの一部研究者の主張も、大規模研究では支持されていない<ref name=ref7 />。

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