「ジャンクトフィリン」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
38行目: 38行目:


<gallery widths=300px>
<gallery widths=300px>
image:JP34ハイドロパシー指標.jpg|'''図1.ウサギ1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標'''<br>横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したIn vitro合成mRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。
image:JP34ハイドロパシー指標.jpg|'''図1.[[ウサギ]]1型ジャンクトフィリン(JP-1)のハイドロパシー指標'''<br>横軸に記されたアミノ酸番号が最も大きいカルボキシル末端側に疎水性が高い推定膜貫通領域(TM)が存在する。また、アミノ酸番号が小さいアミノ末端側には、MORNモチーフと命名された繰り返し配列が8回現れる(MORN motif)。この部分が欠損したIn vitro合成mRNAを注入した両生類初期胚の細胞では、野生型では細胞表層膜直下に局在するJP-1が細胞質内に拡散するため、この領域がJP-1と細胞表層膜との結合に必要であると考えられる(PM binding)。
image:JP34シグナル.jpg|'''図2.中枢神経細胞における細胞表層膜/小胞体膜イオンチャネル間の共役とジャンクトフィリン'''<br>海馬CA1錐体細胞では細胞表層膜(PM)上のNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳プルキンエ細胞ではP/Q型電位依存性カルシウムチャネル(P/Q Ch)を介して細胞外から流入したカルシウム(Ca<sup>2+</sup>)は、小胞体膜(ER)上に存在するリアノジン受容体(RyRs)を活性化する(①)。さらに小胞体から放出されたCa<sup>2+</sup>は、細胞表層膜に存在する小コンダクタンスCa<sup>2+</sup>依存性カリウムチャネル(SK Ch)を活性化し(②)、正電荷を持つカリウムイオン(K<sup>+</sup>)が細胞外に流出することで、膜電位変化における後過分極が生じる。野生型の海馬CA1錐体細胞や小脳プルキンエ細胞では、脱分極性の電位変化に引き続き、RyRsの阻害薬であるリアノジン(Rya)やSK Chの阻害薬であるapamin(Apa)に感受性を持つ後過分極が見られるが、脳型ジャンクトフィリン(JP3/4)二重欠損マウスでは、この様な細胞表層膜/小胞体膜のイオンチャネル間の機能的共役が阻害されるために、Rya/Apa感受性を有する後過分極が阻害されると考えられる。
image:JP34シグナル.jpg|'''図2.中枢神経細胞における細胞表層膜/小胞体膜イオンチャネル間の共役とジャンクトフィリン'''<br>海馬CA1錐体細胞では細胞表層膜(PM)上のNMDA型グルタミン酸受容体(NMDAR)、小脳プルキンエ細胞ではP/Q型電位依存性カルシウムチャネル(P/Q Ch)を介して細胞外から流入したカルシウム(Ca<sup>2+</sup>)は、小胞体膜(ER)上に存在するリアノジン受容体(RyRs)を活性化する(①)。さらに小胞体から放出されたCa<sup>2+</sup>は、細胞表層膜に存在する小コンダクタンスCa<sup>2+</sup>依存性カリウムチャネル(SK Ch)を活性化し(②)、正電荷を持つカリウムイオン(K<sup>+</sup>)が細胞外に流出することで、膜電位変化における後過分極が生じる。野生型の海馬CA1錐体細胞や小脳プルキンエ細胞では、脱分極性の電位変化に引き続き、RyRsの阻害薬であるリアノジン(Rya)やSK Chの阻害薬であるapamin(Apa)に感受性を持つ後過分極が見られるが、脳型ジャンクトフィリン(JP3/4)二重欠損マウスでは、この様な細胞表層膜/小胞体膜のイオンチャネル間の機能的共役が阻害されるために、Rya/Apa感受性を有する後過分極が阻害されると考えられる。
</gallery>
</gallery>

案内メニュー