「色の恒常性」の版間の差分

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==発達過程==
==発達過程==
 2004年、色の恒常性を含めた色を知覚する機能は、生後の視覚経験によって獲得されることが明らかとなった<ref><pubmed>15268857</pubmed></ref>。この実験では、生まれて間もないサルを1年間、単色光だけで照明された環境で飼育した。その後、カード課題を用いてこれらのサルの色覚を検査したところ、白色光のもとではある特定の色のカード(例えば赤色)を選択できるが、照明光のスペクトルを変化させると、その色のカードを選択できなくなるなど、色の恒常性が失われることが示された。また、その後通常の環境に戻した場合でも、容易には色の恒常性が回復することはなかった。このことは、色の知覚においても[[臨界期]]が存在することを示唆するものである。
 2004年、色の恒常性を含めた色を知覚する機能は、生後の視覚経験によって獲得されることが明らかとなった<ref name=ref1/>。この実験では、生まれて間もないサルを1年間、単色光だけで照明された環境で飼育した。その後、カード課題を用いてこれらのサルの色覚を検査したところ、白色光のもとではある特定の色のカード(例えば赤色)を選択できるが、照明光のスペクトルを変化させると、その色のカードを選択できなくなるなど、色の恒常性が失われることが示された。また、その後通常の環境に戻した場合でも、容易には色の恒常性が回復することはなかった。このことは、色の知覚においても[[臨界期]]が存在することを示唆するものである。


==関連項目==
==関連項目==
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