「軽度認知障害」の版間の差分

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 MCIを鑑別する簡易スクリーニング検査のうち、国際的にも認知されているのが[[Montreal Cognitive Assessment]]([[MoCA]])<ref><pubmed> 15817019 </pubmed></ref>である。近年、その日本語版であるMoCA-J<ref><pubmed> 20141536 </pubmed></ref>も作成されている。これは[[trail making test B]]簡略版、立方体の図形模写、時計描画、命名課題、数字の順唱と逆唱、target detection課題(ひらがなのリストを読み上げ「あ」の時に手を叩くよう求める)、計算、復唱課題、語[[想起]]課題、類似課題、5単語遅延再生課題、見当識の12課題からなり最高点は30点満点で26点以上を正常、25点以下をMCIの疑いとする。
 MCIを鑑別する簡易スクリーニング検査のうち、国際的にも認知されているのが[[Montreal Cognitive Assessment]]([[MoCA]])<ref><pubmed> 15817019 </pubmed></ref>である。近年、その日本語版であるMoCA-J<ref><pubmed> 20141536 </pubmed></ref>も作成されている。これは[[trail making test B]]簡略版、立方体の図形模写、時計描画、命名課題、数字の順唱と逆唱、target detection課題(ひらがなのリストを読み上げ「あ」の時に手を叩くよう求める)、計算、復唱課題、語[[想起]]課題、類似課題、5単語遅延再生課題、見当識の12課題からなり最高点は30点満点で26点以上を正常、25点以下をMCIの疑いとする。


 画像検査としては[[MRI]]や[[脳血流SPECT]]などが挙げられるが所見が軽微のことが多く視察法では評価が難しいため画像統計解析の利用が必要になることが多い。[[voxel-based morphometry]](VBM)による画像解析では近年、[[海馬傍回]]前方の[[嗅内野皮質]]の萎縮が注目されている。保健適応外の臨床研究領域では、[[FDG-PET]]やバイオマーカーとして[[脳脊髄液]]中の[[Aβ42]]やリン酸化[[タウ]]の測定が注目されているが、まだ確立はしていない。
 画像検査としては[[MRI]]や[[脳血流SPECT]]などが挙げられるが所見が軽微のことが多く視察法では評価が難しいため画像統計解析の利用が必要になることが多い。[[voxel-based morphometry]](VBM)による画像解析では近年、[[海馬傍回]]前方の[[嗅内野皮質]]の萎縮が注目されている。保健適応外の臨床研究領域では、[[陽電子断層撮像法#脳機能計測|FDG-PET]]やバイオマーカーとして[[脳脊髄液]]中の[[Aβ42]]やリン酸化[[タウ]]の測定が注目されているが、まだ確立はしていない。


== 病態生理 ==
== 病態生理 ==

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