9,444
回編集
細 (→症状) |
細 (→症状) |
||
14行目: | 14行目: | ||
==症状== | ==症状== | ||
脳梗塞の神経学的症状は、突発完成するものから、緩徐に進行するものまで多彩である。したがって、どのような神経学的症状がいつから出現し、現在までの症状の増強・減弱に関して聴取する必要がある。さらに脳梗塞発症前には一過性脳虚血発作(TIA:transient ischemic attack)が先行していることがあり、TIAの把握も必要である。 | 脳梗塞の神経学的症状は、突発完成するものから、緩徐に進行するものまで多彩である。したがって、どのような神経学的症状がいつから出現し、現在までの症状の増強・減弱に関して聴取する必要がある。さらに脳梗塞発症前には一過性脳虚血発作(TIA:transient ischemic attack)が先行していることがあり、TIAの把握も必要である。 | ||
24行目: | 22行目: | ||
{| class="wikitable" | {| class="wikitable" | ||
|+ 表1.NIH Stroke Scale (NIHSS) 1994年版 | |+ 表1.NIH Stroke Scale (NIHSS) 1994年版 | ||
|- | |||
| colspan="2" | NIHSS 患者名: 評価日時: 評価者: | |||
|- | |- | ||
|1a.意識水準 | |1a.意識水準 | ||
34行目: | 34行目: | ||
|⬜︎0:両方正解 ⬜︎1:片方正解 ⬜︎2:両方不可能 | |⬜︎0:両方正解 ⬜︎1:片方正解 ⬜︎2:両方不可能 | ||
|- | |- | ||
| | |2.最良の注視 | ||
|⬜︎0:正常 ⬜︎1:部分的注視視野 ⬜︎2:完全注視麻痺 | |⬜︎0:正常 ⬜︎1:部分的注視視野 ⬜︎2:完全注視麻痺 | ||
|- | |- | ||
| | |3.視野 | ||
|⬜︎0:視野欠損なし ⬜︎1:部分的半盲<br>⬜︎2:完全半盲 ⬜︎3:両側性半盲 | |⬜︎0:視野欠損なし ⬜︎1:部分的半盲<br>⬜︎2:完全半盲 ⬜︎3:両側性半盲 | ||
|- | |- | ||
| | |4.顔面麻痺 | ||
|⬜︎0:正常 ⬜︎1:軽度の麻痺<br>⬜︎2:部分的麻痺 ⬜︎3:完全麻痺 | |⬜︎0:正常 ⬜︎1:軽度の麻痺<br>⬜︎2:部分的麻痺 ⬜︎3:完全麻痺 | ||
|- | |- | ||
| | |5.上肢の運動(右)<br> *仰臥位のときは45度右上肢<br> ⬜︎9:切断、関節癒合 | ||
| | |⬜︎0:90度*を10秒保持可能(下垂なし)<br>⬜︎1:90度*を保持できるが、10秒以内に下垂<br>⬜︎2:90度*の拳上または保持ができない<br>⬜︎3:重力に抗して動かない<br>⬜︎4:全く動きがみられない | ||
|- | |- | ||
| | |上肢の運動(左)<br> *仰臥位のときは45度左上肢<br> ⬜︎9:切断、関節癒合 | ||
| | |⬜︎0:90度*を10秒保持可能(下垂なし)<br>⬜︎1:90度*を保持できるが、10秒以内に下垂<br>⬜︎2:90度*の拳上または保持ができない<br>⬜︎3:重力に抗して動かない<br>⬜︎4:全く動きがみられない | ||
|- | |- | ||
| | |6.下肢の運動(右)<br> ⬜︎9:切断、関節癒合 | ||
| | |⬜︎0:30度を5秒間保持できる(下垂なし)<br>⬜︎1:30度を保持できるが、5秒以内に下垂<br>⬜︎2:重力に抗して動きがみられる<br>⬜︎3:重力に抗して動かない<br>⬜︎4:全く動きがみられない | ||
|- | |- | ||
| | |下肢の運動(左)<br> ⬜︎9:切断、関節癒合 | ||
| | |⬜︎0:30度を5秒間保持できる(下垂なし)<br>⬜︎1:30度を保持できるが、5秒以内に下垂<br>⬜︎2:重力に抗して動きがみられる<br>⬜︎3:重力に抗して動かない<br>⬜︎4:全く動きがみられない | ||
|- | |- | ||
| | |7.運動失調<br> ⬜︎9:切断、関節癒合 | ||
| | |⬜︎0:なし ⬜︎1:1肢 ⬜︎2:2肢 | ||
|- | |- | ||
| | |8.感覚 | ||
| | |⬜︎0:障害なし ⬜︎1:軽度から中等度 ⬜︎2:重度から完全 | ||
|- | |- | ||
| | |9.最良の言語 | ||
| | |⬜︎0:失語なし ⬜︎1:軽度から中等度<br>⬜︎2:重度の失語 ⬜︎3:無言、全失語 | ||
|- | |- | ||
| | |10.構音障害<br> ⬜︎9:挿管または身体的障壁 | ||
| | |⬜︎0:正常 ⬜︎1:軽度から中等度 ⬜︎2:重度 | ||
|- | |- | ||
| | |11.消去現象と注意障害 | ||
| | |⬜︎0:異常なし<br>⬜︎1:視覚、触覚、聴覚、視空間、または自己身体に対する不注意、<br> あるいは1つの感覚様式で2点同時刺激に対する消去現象<br>⬜︎2:重度の半側不注意あるいは2つ以上の感覚様式に対する半側不注意 | ||
|- | |- | ||
|} | |} |