「てんかん」の版間の差分

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 [[周期性四肢運動障害]]とは睡眠中に起こる常同的四肢の運動で、[[むずむず脚症候群]]とオーバーラップする症候群として捉えられる。下肢に多く見られ、重症になると入眠が困難になる。病態として[[視床下部]]A11の[[ドーパミン]](DA)細胞の機能低下が考えられている<ref name=ref9>'''稲見康司、他'''<br>むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害<br>''日本臨床'' 71(増刊号5);485-490, 2013.</ref>。
 [[周期性四肢運動障害]]とは睡眠中に起こる常同的四肢の運動で、[[むずむず脚症候群]]とオーバーラップする症候群として捉えられる。下肢に多く見られ、重症になると入眠が困難になる。病態として[[視床下部]]A11の[[ドーパミン]](DA)細胞の機能低下が考えられている<ref name=ref9>'''稲見康司、他'''<br>むずむず脚症候群、周期性四肢運動障害<br>''日本臨床'' 71(増刊号5);485-490, 2013.</ref>。
==== 発作性ジスキネジア ====
==== 発作性ジスキネジア ====
 [[発作性ジスキネジア]](PD)は[[ジストニア]]、[[アテトーゼ]]、[[バリスムス]]、[[舞踏病]]が単独あるいは複合して出現する。[[発作性運動誘発性ジスキネジア]](paroxysmal kinesigenic dyskinesia: OKD)は男性に多く、家族性症例が多い。[[Proline-rich transmembrane protein 2]]が責任遺伝子の1つとして報告された<ref name=ref8><pubmed>22752065</pubmed></ref>。意識障害はなく、発作間欠期は無症候性である。発作は数十秒で毎日のように頻回に出現する。[[随意運動]]の開始、[[ストレス]]、緊張などにより誘発され、[[前兆]](感覚異常など)がある症例が多い。特発性発作性運動性ジスキネジアでは発作時脳波にも異常は見られない。症候性の場合には画像所見で異常が見いだされることもある。
 [[発作性ジスキネジア]](PD)は[[ジストニア]]、[[アテトーゼ]]、[[バリスムス]]、[[舞踏病]]が単独あるいは複合して出現する。[[発作性運動誘発性ジスキネジア]](paroxysmal kinesigenic dyskinesia: PKD)は男性に多く、家族性症例が多い。[[Proline-rich transmembrane protein 2]]が責任遺伝子の1つとして報告された<ref name=ref8><pubmed>22752065</pubmed></ref>。意識障害はなく、発作間欠期は無症候性である。発作は数十秒で毎日のように頻回に出現する。[[随意運動]]の開始、[[ストレス]]、緊張などにより誘発され、[[前兆]](感覚異常など)がある症例が多い。特発性発作性運動性ジスキネジアでは発作時脳波にも異常は見られない。症候性の場合には画像所見で異常が見いだされることもある。


==== 非運動誘発性ジスキネジア ====
==== 非運動誘発性ジスキネジア ====
 [[非運動誘発性ジスキネジア]](paroxysmal non-kinesigenic dyskinesia: PNKD)は男性にやや多く、家族性の症例の多くでは[[myofibrillogenesis regulator 1]] (MR-1)遺伝子が責任遺伝子として報告されている<ref name=ref3><pubmed>17515540</pubmed></ref>。MR-1遺伝子変異がない症例の発病は12歳ころで、変異のある症例の発病は平均4歳である。症状はPKD(<u>編集部コメント:何の略でしょうか?</u>)とほぼ同様であるが、MR-1変異がある症例ではジストニアあるいはジストニアと舞踏病の組み合わせで、変異がない症例ではジストニア、舞踏病、両者の組み合わせ、[[バリスム]]が観察される。発作は主に体肢に起こり、発作は週単位で10分から1時間の持続時間が多い。[[カフェイン]]、[[アルコール]]、情動変化、疲労、空腹などで誘発される。MR-1変異のない症例ではてんかんと合併することもあり、変異を有する症例では片頭痛を約半数が合併する。前兆には体肢の硬直、ふらふら感、しびれ感、などがある。
 [[非運動誘発性ジスキネジア]](paroxysmal non-kinesigenic dyskinesia: PNKD)は男性にやや多く、家族性の症例の多くでは[[myofibrillogenesis regulator 1]] (MR-1)遺伝子が責任遺伝子として報告されている<ref name=ref3><pubmed>17515540</pubmed></ref>。MR-1遺伝子変異がない症例の発病は12歳ころで、変異のある症例の発病は平均4歳である。症状は発作性運動誘発性ジスキネジアとほぼ同様であるが、MR-1変異がある症例ではジストニアあるいはジストニアと舞踏病の組み合わせで、変異がない症例ではジストニア、舞踏病、両者の組み合わせ、[[バリスム]]が観察される。発作は主に体肢に起こり、発作は週単位で10分から1時間の持続時間が多い。[[カフェイン]]、[[アルコール]]、情動変化、疲労、空腹などで誘発される。MR-1変異のない症例ではてんかんと合併することもあり、変異を有する症例では片頭痛を約半数が合併する。前兆には体肢の硬直、ふらふら感、しびれ感、などがある。


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