「嗅覚経路」の版間の差分

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''関西医科大学 附属生命医学研究所''<br>
''関西医科大学 附属生命医学研究所''<br>
DOI:<selfdoi /> 原稿受付日:2016年4月1日 原稿完成日:2016年月日<br>
DOI:<selfdoi /> 原稿受付日:2016年4月1日 原稿完成日:2016年月日<br>
担当編集委員:<br>
担当編集委員:[http://researchmap.jp/ichirofujita 藤田 一郎](大阪大学 大学院生命機能研究科)<br>
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[[ファイル:Tomohikomatsuo Fig1.jpg|サムネイル|右|250px|'''図1.マウス嗅覚系の模式図'''<br>嗅覚情報は嗅上皮(主嗅覚系)、鋤鼻器(鋤鼻系)あるいはグルンベルグ神経節に存在する嗅神経によって受容され、それぞれの嗅神経の投射先である主嗅球、副嗅球およびネックレス糸球体において二次神経へと伝達される。ネックレス糸球体はグルンベルグ神経節からの投射に加え、嗅上皮に存在するグアニル酸シクラーゼD陽性嗅神経細胞からの投射も受ける。]]
[[ファイル:Tomohikomatsuo Fig1.jpg|サムネイル|右|250px|'''図1.マウス嗅覚系の模式図'''<br>嗅覚情報は嗅上皮(主嗅覚系)、鋤鼻器(鋤鼻系)あるいはグルンベルグ神経節に存在する嗅神経によって受容され、それぞれの嗅神経の投射先である主嗅球、副嗅球およびネックレス糸球体において二次神経へと伝達される。ネックレス糸球体はグルンベルグ神経節からの投射に加え、嗅上皮に存在するグアニル酸シクラーゼD陽性嗅神経細胞からの投射も受ける。]]


 哺乳類の嗅覚系には複数の神経回路が存在する。そのうちの一つである主嗅覚系は、匂い物質を受容する嗅神経が存在する嗅上皮、嗅神経の投射先である主嗅球、さらに主嗅球からの投射を受ける梨状皮質などの嗅皮質から構成されている。もう一つのよく知られた嗅覚系である鋤鼻系(副嗅覚系)は、受容器である鋤鼻器、鋤鼻神経の投射先である副嗅球、副嗅球からの投射を受ける扁桃体内側部などの鋤鼻皮質からなっている。主嗅覚系は主に一般的な匂い物質の受容に関わり、鋤鼻系は主にフェロモン受容に関わるが、主嗅覚系もフェロモン受容に、鋤鼻系も一般的な匂い物質の受容に関わっている<ref><pubmed> 12665798 </pubmed></ref><ref><pubmed> 16481428 </pubmed></ref><ref><pubmed> 23314914 </pubmed></ref><ref><pubmed> 25564662 </pubmed></ref> 。またこれら2つに加え、警報フェロモンや低温感知に関わる器官であるグルンベルグ神経節も、主嗅覚系や鋤鼻系とは異なる嗅覚系神経回路を持っている(図1)。
 [[哺乳類]]の嗅覚系には複数の神経回路が存在する。
 
 そのうちの一つである[[主嗅覚系]]は、[[匂い物質]]を受容する[[嗅神経]]が存在する[[嗅上皮]]、嗅神経の投射先である[[主嗅球]]、さらに主嗅球からの投射を受ける梨状皮質などの嗅皮質から構成されている。
 
 もう一つのよく知られた嗅覚系である[[鋤鼻系]]([[副嗅覚系]])は、受容器である[[鋤鼻器]]、[[鋤鼻神経]]の投射先である[[副嗅球]]、副嗅球からの投射を受ける[[扁桃体内側部]]などの[[鋤鼻皮質]]からなっている。
 
 主嗅覚系は主に一般的な匂い物質の受容に関わり、鋤鼻系は主に[[フェロモン]]受容に関わるが、主嗅覚系もフェロモン受容に、鋤鼻系も一般的な匂い物質の受容に関わっている<ref><pubmed> 12665798 </pubmed></ref><ref><pubmed> 16481428 </pubmed></ref><ref><pubmed> 23314914 </pubmed></ref><ref><pubmed> 25564662 </pubmed></ref>
 
 またこれら2つに加え、[[警報フェロモン]]や[[低温感知]]に関わる器官である[[グルンベルグ神経節]]も、主嗅覚系や鋤鼻系とは異なる嗅覚系神経回路を持っている(図1)。


==匂い受容器官==
==匂い受容器官==

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