「反応時間」の版間の差分

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1,829 バイト追加 、 2012年3月16日 (金)
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==解釈の難しさ==
==解釈の難しさ==


反応時間は刺激から反応までの間に生体内で起こる種々雑多な現象を総和として反映する指標である。
反応時間は有用な指標だが、しばしばそのデータの解釈をめぐって論争がある
反応時間の違いを生じた原因はしばしば特定が難しい。
<ref>
実際、この困難さは論争を引き起こすことがる。
例えば心的回転(mental rotation)で、図形の回転角度に比例した反応時間は、
心的イメージが刺激のアナログ的な表象である証拠と解釈された。
しかしこの解釈には反論が多く、心理学上の論争となった(イメージ論争)。
</ref>
反応方法や計測方法の違いで変化してしまうことからもわかるように、反応時間の絶対的な値には意味がないことが多い。
今日ほとんどの研究では、条件間で反応時間に相対的な差があるかどうかを検討している。


■未稿■
また、反応時間に影響した要因は刺激の知覚から運動まであらゆる段階に求められるので、正確な特定は難しいことが多い。
例えば単純反応時間は平均的には男性の方が女性より短い
<ref name=SeashoreSeashore1941 />
<ref name=Welford1980ch9 />
しかし、これはただちに「男性は女性より速く刺激を知覚する」ということを意味しない。
男性は平均的に筋肉量が多いため運動が速いのかも知れない(生理的要因)し、
男性は女性よりもスポーツをする機会が多いために感覚・運動協応機能が訓練されている者が多いのかも知れない
<ref name=Silverman2006>
'''I W Silverman'''<br>
Sex differences in simple visual reaction time: A historical meta-analysis.<br>
''Sex Roles'': 2006, 54;57-68
</ref>
(社会的要因)。
こういった様々な要因を統制して実験を行うことが重要となる。
また、反応時間以外のデータをあわせて用いることも有用である。


==測定と分析の実際==
==測定と分析の実際==
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いずれの方法でも、刺激提示装置と反応記録装置の時間的な同期を正確にとることが肝要である。
いずれの方法でも、刺激提示装置と反応記録装置の時間的な同期を正確にとることが肝要である。


■未稿■
===誤答の除外===
 
研究目的にもよるが、誤答反応の反応時間は分析から除外するのが一般的である。
誤答の場合には、課題がきちんと遂行されなかったと考えられるからである。
ただし、誤答と正答の反応時間の違いの分析が有益な知見をもたらすこともある。


===分布の非対称性と外れ値への対処===
===分布の非対称性と外れ値への対処===
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