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腸管神経系

51 バイト追加, 2016年7月17日 (日) 03:26
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 腸管神経系を構成する神経細胞は、形態的・細胞生理学的特徴と神経に含まれる化学物質や神経の走行経路などの組み合わせにより約20種類に分類される(表1)<ref name=ref1 />。また、腸管神経系には中枢神経系のそれと類似したグリア細胞も存在する。さらに、電気生理学的にはS型神経細胞とAH型神経細胞が区別される<ref name=ref1 />。S型神経細胞のSは“シナプス”を意味し、刺激により高振幅の早いシナプス電位(large-amplitude, fast synaptic potential)が観察される。一方、AH型神経細胞のAHは”after hyperpolarization”を意味し、活動電位の後に顕著な後過分極を伴う。さらに、AH型神経細胞からは通常は速い興奮性シナプス後電位(fast excitatory post-synaptic potential: fast EPSP)は記録されないが、遅い興奮性シナプス高電位(slow excitatory post-synaptic potential)は記録することができ、この遅いEPSPは活動電位を誘発することができる。
 腸管神経系を構成する神経細胞は、形態的・細胞生理学的特徴により、内在性求心性神経(intrinsic primary afferent neuron; IPAN<ref name=ref4><pubmed>15063530</pubmed></ref>)、 介在神経及び運動神経の3種類を同定することができる。さらに、神経に含まれる化学物質や神経の走行経路などの組み合わせにより約20種類に分類される、介在神経及び運動神経の3種類を同定することができる。さらに、神経に含まれる化学物質や神経の走行経路などの組み合わせにより約20種類に分類される(表1)<ref name=ref1 />。また、腸管神経系には中枢神経系のそれと類似したグリア細胞も存在する。
 興奮性運動神経細胞に含まれる伝達物質は[[アセチルコリン]]([[acetylcholine]]; [[ACh]])や[[サブスタンスP]]([[substance P]]; [[SP]])を代表とする[[タキキニン]]類、抑制性運動神経に含まれるものは[[一酸化窒素]]([[nitric oxide]]; [[NO]])、[[血管作動性腸管ペプチド]]([[vasoactive intestinal polypeptide]]; [[VIP]])や[[アデノシン三リン酸]]([[adenosine triphosphate]]; [[ATP]])がある。加えて、電気生理学的特性から[[S(Synaptic)型]]と[[AH(After hyperpolarization)型]]の2つの型に分類される(図5)<ref name=ref5><pubmed>16992436</pubmed></ref> <ref name=ref6><pubmed>6747869</pubmed></ref> <ref name=ref7 ><pubmed>566906</pubmed></ref>。
{| class="wikitable"
 筋層間神経叢からの内在性一次求心性神経線維は粘膜下神経叢へも側枝を伸ばし、粘膜下神経叢に存在する内在性一次求心性神経と共に粘膜にも投射する。内在性一次求心性神経は[[後根神経節]]に存在する外来性一次求心性神経(extrinsic primary afferent neuron)と特性が似ており、サブスタンスPや[[カルシトニン遺伝子関連ペプチド]]([[calcitonin gene-related peptide]]; [[CGRP]])を[[神経伝達物質]]とする。また、[[感覚神経]]としてばかりでなく、[[侵害受容器]]としても機能する<ref name=ref4 />。
 Digiel II型神経は電気生理学的分類における[[AH神経細胞]]とほぼ一致するので、[[AH/Type II神経細胞]]と呼ばれることが多い(図5 AH)。通常、AH神経細胞の活動電位は[[脱分極]]刺激に反応して75-110 mVという大きな活動電位を1つしか発生しない<ref name=ref7 ><pubmed>566906</pubmed></ref>。また、この神経細胞には速い[[興奮性シナプス後電位]](fast excitatory synaptic potential; fast EPSP)は発生せず、細胞体から記録される活動電位は、[[テトロドトキシン]]-感受性の[[Na+チャネル|Na<sup>+</sup>チャネル]]と非感受性の[[Ca2+チャネル|Ca<sup>2+</sup>チャネル]]を介した内向き電流からなるため、細胞体の活動電位はテトロドトキシン存在下でもCa<sup>2+</sup>電流のみで充分発生させることができる。これに対し、軸索から記録される活動電位はテトロドトキシンにより遮断されるので、テトロドトキシン感受性のNa<sup>+</sup>チャネルは軸索での伝導に関与することが考えられる。
 内在性一次求心性神経は内在性一次求心性神経同士、介在神経および運動神経とも[[シナプス]]を形成し、腸管神経系内で反射弓を構成している。そのため、消化管の運動や血流および電解質輸送などの調節は、外来神経の関与がなくても腸管神経系の局所反射により制御することができる。すなわち、局所反射は、消化管内に存在する化学物質や消化管壁の伸展あるいは粘膜への機械的刺激などによる内在性一次求心性神経の興奮により誘発される。

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