「22q11.2欠失症候群および22q11.2重複症候群」の版間の差分

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 [[Sept5|''Sept5'']]欠損マウスは、社会行動に選択的な異常を示す<ref name=ref21 /> <ref name=ref30><pubmed>22589251</pubmed></ref>。認知機能の重要な要素である[[作業記憶]]は、''Tbx1''欠損28および''Dgcr8''欠損<ref name=ref31><pubmed>24904170</pubmed></ref> <ref name=ref32><pubmed>23719809</pubmed></ref> <ref name=ref33><pubmed>18469815</pubmed></ref>で異常を呈する。
 [[Sept5|''Sept5'']]欠損マウスは、社会行動に選択的な異常を示す<ref name=ref21 /> <ref name=ref30><pubmed>22589251</pubmed></ref>。認知機能の重要な要素である[[作業記憶]]は、''Tbx1''欠損28および''Dgcr8''欠損<ref name=ref31><pubmed>24904170</pubmed></ref> <ref name=ref32><pubmed>23719809</pubmed></ref> <ref name=ref33><pubmed>18469815</pubmed></ref>で異常を呈する。


 22q11.2重複については、ヒト22q11.2ゲノム領域を含んだ[[wj:ベクター (遺伝子工学)#人工染色体ベクター|BAC]]([[wj:ベクター (遺伝子工学)#人工染色体ベクター|bacterial artificial chromosome]])クローンを用いて[[トランスジェニックマウス]]を作成し、複数遺伝子を過剰発現させた場合の解析が進んでいる<ref name=ref5 />。''SEPT5''、[[GP1BB|''GP1BB'']]、''TBX1''、[[GNB1|''GNB1L'']]を含む200 kbのヒト22q11.2相当部位を過剰発現させたマウスでは、[[抗精神薬]](<u>編集部コメント:向精神薬か、抗精神病薬のいずれかと思います。</u>)で抑えられる活動量亢進を示し、[[社会行動]]の低下がみられた<ref name=ref34><pubmed>16365290</pubmed></ref>。その隣接部位190 kbの染色体領域は、[[TXNRD2|''TXNRD2'']]、[[COMT|''COMT'']]、[[ARVCF|''ARVCF'']]を含み、この部位の過剰発現は[[作業記憶]]を選択的に障害した<ref name=ref35><pubmed>19617637</pubmed></ref>。これらの遺伝子の過剰発現が、さまざまな精神疾患のいろいろな側面に関与していると推定されている。
 22q11.2重複については、ヒト22q11.2ゲノム領域を含んだ[[wj:ベクター (遺伝子工学)#人工染色体ベクター|BAC]]([[wj:ベクター (遺伝子工学)#人工染色体ベクター|bacterial artificial chromosome]])クローンを用いて[[トランスジェニックマウス]]を作成し、複数遺伝子を過剰発現させた場合の解析が進んでいる<ref name=ref5 />。''SEPT5''、[[GP1BB|''GP1BB'']]、''TBX1''、[[GNB1|''GNB1L'']]を含む200 kbのヒト22q11.2相当部位を過剰発現させたマウスでは、[[抗精神病薬]]で抑えられる活動量亢進を示し、[[社会行動]]の低下がみられた<ref name=ref34><pubmed>16365290</pubmed></ref>。その隣接部位190 kbの染色体領域は、[[TXNRD2|''TXNRD2'']]、[[COMT|''COMT'']]、[[ARVCF|''ARVCF'']]を含み、この部位の過剰発現は[[作業記憶]]を選択的に障害した<ref name=ref35><pubmed>19617637</pubmed></ref>。これらの遺伝子の過剰発現が、さまざまな精神疾患のいろいろな側面に関与していると推定されている。


==治療==
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