「グルタミン酸仮説」の版間の差分

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=== 染色体6p ===
=== 染色体6p ===
 6p25-24<ref name=ref18><pubmed>11096332</pubmed></ref> <ref name=ref19><pubmed>9774782</pubmed></ref> <ref name=ref20><pubmed>10686556</pubmed></ref>、6p23-22<ref name=ref19 /> <ref name=ref20 /> <ref name=ref21><pubmed>9129723</pubmed></ref>、6p21-24<ref name=ref22><pubmed>11126394</pubmed></ref> <ref name=ref23><pubmed>12140777</pubmed></ref>と多数の連鎖が報告されてきた。Straubらは、270家系1425名を用いて連鎖解析を行い、6p22.3に連鎖の最大LOD値2.22をみとめた<ref name=ref24><pubmed>12098102</pubmed></ref>。さらに、6p22領域の20のマーカーを用いて[[transmission disequilibrium test]] ([[TDT]])を行ったところ、単独でもハプロタイプ<ref group="注">'''ハプロタイプ''':遺伝子間の距離が近いか、組み換えの置きにくい領域の遺伝子は、メンデルの独立の法則から外れて、遺伝子型が連動して伝播される。これら、複数の遺伝子座における対立遺伝子の組み合わせをハプロタイプと呼ぶ。</ref>でもこの領域にある[[dystrobrevin-binding protein 1]]([[dysbindin]], [[DTNBP1]])上にあるマーカーが有意に統合失調症と関連していた<ref name=ref59><pubmed></pubmed></ref>。DTNBP1はdystrophin<ref group="注">'''dystrophin''':[[筋ジストロフィー|Duchenne/Becker型筋ジストロフィー]]の原因分子として同定されたdystrophinであるが、筋組織だけではなく中枢神経系でも発現していることが確認されている。また、筋ジストロフィー患者の病変は筋組織のみならず、[[認知障害]]や[[注意欠陥障害]]など中枢神経症状も認められた。dystrophinは[[シナプス]]形成や[[神経終末]]の伝達調節を行っていることが明らかになっている。</ref>タンパク質複合体の1つで、脳内の[[PSD]] (postsynaptic densities)タンパク質と相互作用してNMDA型グルタミン酸受容体の活性を調節している。
 6p25-24<ref name=ref18><pubmed>11096332</pubmed></ref> <ref name=ref19><pubmed>9774782</pubmed></ref> <ref name=ref20><pubmed>10686556</pubmed></ref>、6p23-22<ref name=ref19 /> <ref name=ref20 /> <ref name=ref21><pubmed>9129723</pubmed></ref>、6p21-24<ref name=ref22><pubmed>11126394</pubmed></ref> <ref name=ref23><pubmed>12140777</pubmed></ref>と多数の連鎖が報告されてきた。Straubらは、270家系1425名を用いて連鎖解析を行い、6p22.3に連鎖の最大LOD値2.22をみとめた<ref name=ref24><pubmed>12098102</pubmed></ref>。さらに、6p22領域の20のマーカーを用いて[[transmission disequilibrium test]] ([[TDT]])を行ったところ、単独でもハプロタイプ<ref group="注">'''ハプロタイプ''':遺伝子間の距離が近いか、組み換えの置きにくい領域の遺伝子は、メンデルの独立の法則から外れて、遺伝子型が連動して伝播される。これら、複数の遺伝子座における対立遺伝子の組み合わせをハプロタイプと呼ぶ。</ref>でもこの領域にある[[dystrobrevin-binding protein 1]]([[dysbindin]], [[DTNBP1]])上にあるマーカーが有意に統合失調症と関連していた<ref name=ref24 />。DTNBP1はdystrophin<ref group="注">'''dystrophin''':[[筋ジストロフィー|Duchenne/Becker型筋ジストロフィー]]の原因分子として同定されたdystrophinであるが、筋組織だけではなく中枢神経系でも発現していることが確認されている。また、筋ジストロフィー患者の病変は筋組織のみならず、[[認知障害]]や[[注意欠陥障害]]など中枢神経症状も認められた。dystrophinは[[シナプス]]形成や[[神経終末]]の伝達調節を行っていることが明らかになっている。</ref>タンパク質複合体の1つで、脳内の[[PSD]] (postsynaptic densities)タンパク質と相互作用してNMDA型グルタミン酸受容体の活性を調節している。


=== 染色体13q22-34 ===
=== 染色体13q22-34 ===

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