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<font size="+1">[http://researchmap.jp/masatoshiyoshida 吉田 正俊]</font><br> | <font size="+1">[http://researchmap.jp/masatoshiyoshida 吉田 正俊]</font><br> | ||
''生理学研究所 発達生理学研究系・認知行動発達研究部門''<br> | ''生理学研究所 発達生理学研究系・認知行動発達研究部門''<br> | ||
DOI:<selfdoi /> | DOI:<selfdoi /> 原稿受付日:2013年2月28日 原稿完成日:2017年2月7日<br> | ||
担当編集委員:[http://researchmap.jp/keijitanaka 田中 啓治](独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター)<br> | 担当編集委員:[http://researchmap.jp/keijitanaka 田中 啓治](独立行政法人理化学研究所 脳科学総合研究センター)<br> | ||
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[[視覚誘導性サッカード課題]]において、損傷部位に対応した視野に提示した視覚標的に向けてサッカードすることが可能であることが示された<ref name=ref3><pubmed> 401874 </pubmed></ref>。また、[[レバープレス課題]]によって提示された刺激を検出することも可能であった。 | [[視覚誘導性サッカード課題]]において、損傷部位に対応した視野に提示した視覚標的に向けてサッカードすることが可能であることが示された<ref name=ref3><pubmed> 401874 </pubmed></ref>。また、[[レバープレス課題]]によって提示された刺激を検出することも可能であった。 | ||
視覚誘導性のリーチング課題によって、ディプレーに提示された視覚刺激の位置を二択で正しく選択することが可能だった<ref name=ref7></ref>。一方で、視覚刺激があるか無いかを報告させる課題においては、視覚刺激が提示されていても、視覚刺激が提示されていないことを示す選択肢を選んだ。より決定的な結論は、視覚誘導性サッカード課題を用いた実験結果を信号検出理論を用いた解析を行うことによって得られた<ref><pubmed>26021856</pubmed></ref>。 | |||
視覚誘導性サッカード課題において、損傷視野に提示した視覚標的の輝度コントラストに対する閾値は正常視野と比べて上昇していた<ref name=ref1><pubmed> 18923028 </pubmed></ref>。また、サッカードの終止点は不正確であり、軌道も正常視野へのサッカードと比べてより直線的になっていた。このことはV1損傷が視覚だけでなく運動コントロールにも影響を与えていることが示唆している。また、応答潜時は分布が狭くなっており、計算論的解析から、V1損傷が意志決定の過程にも影響を与えていることが示唆している。 | 視覚誘導性サッカード課題において、損傷視野に提示した視覚標的の輝度コントラストに対する閾値は正常視野と比べて上昇していた<ref name=ref1><pubmed> 18923028 </pubmed></ref>。また、サッカードの終止点は不正確であり、軌道も正常視野へのサッカードと比べてより直線的になっていた。このことはV1損傷が視覚だけでなく運動コントロールにも影響を与えていることが示唆している。また、応答潜時は分布が狭くなっており、計算論的解析から、V1損傷が意志決定の過程にも影響を与えていることが示唆している。 |