「報酬予測」の版間の差分

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 動物は、報酬予測にもとづき適応的に行動を選択する。このような行動選択を調べるための実験パラダイムとして、道具的条件づけがある。受動的な課題であるパブロフ型条件づけの実験パラダイムは、自らの反応や行動と実際に報酬が得られるかどうかに関わりがないため、動物の積極的な行動選択を調べることはできない。これに対して、道具的条件づけの実験パラダイムでは、特定の刺激に対して選択される行動次第で得られる報酬に違いが生まれる。このような課題のなかで、動物は特定の行動の結果得られる報酬を予測し、より多くのより好ましい報酬を得るために適応的な行動選択をみせる。
 動物は、報酬予測にもとづき適応的に行動を選択する。このような行動選択を調べるための実験パラダイムとして、道具的条件づけがある。受動的な課題であるパブロフ型条件づけの実験パラダイムは、自らの反応や行動と実際に報酬が得られるかどうかに関わりがないため、動物の積極的な行動選択を調べることはできない。これに対して、道具的条件づけの実験パラダイムでは、特定の刺激に対して選択される行動次第で得られる報酬に違いが生まれる。このような課題のなかで、動物は特定の行動の結果得られる報酬を予測し、より多くのより好ましい報酬を得るために適応的な行動選択をみせる。


なお、道具的条件づけを大別すると、動物がいつ・どのような行動を採るかに制限のない(free responding)課題と、試行ごとに採り得る行動の選択肢があらかじめ決まっている課題があるが、ここでは主に後者に関連して報酬予測と行動選択の関係を概観する。
 なお、道具的条件づけを大別すると、動物がいつ・どのような行動を採るかに制限のない(free responding)課題と、試行ごとに採り得る行動の選択肢があらかじめ決まっている課題があるが、ここでは主に後者に関連して報酬予測と行動選択の関係を概観する。


 道具的条件づけの課題のなかでも、報酬予測にもとづく行動を調べるためによく用いられる課題に、遅延選択課題(delayed response task)がある。たとえば、典型的な遅延選択課題では、サルは各試行で左右どちらかのボタンを押すことが求められる。このとき、ボタン押しに先んじて視野の左右どちらかに手がかり刺激が呈示される。サルは、手がかり刺激が消えてから数秒後にボタンを押すよう訓練され、刺激が呈示されたのと同じ側のボタンを押した場合には報酬として餌やジュースを得るが、逆側を押した場合には報酬が得られない。
 道具的条件づけの課題のなかでも、報酬予測にもとづく行動を調べるためによく用いられる課題に、遅延選択課題(delayed response task)がある。たとえば、典型的な遅延選択課題では、サルは各試行で左右どちらかのボタンを押すことが求められる。このとき、ボタン押しに先んじて視野の左右どちらかに手がかり刺激が呈示される。サルは、手がかり刺激が消えてから数秒後にボタンを押すよう訓練され、刺激が呈示されたのと同じ側のボタンを押した場合には報酬として餌やジュースを得るが、逆側を押した場合には報酬が得られない。
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