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Kazuhiroishii (トーク | 投稿記録) 細編集の要約なし |
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==プレプレートの分割とリーリン== | ==プレプレートの分割とリーリン== | ||
[[Image:Noukagaku_preplate_figure.jpg|right|250px|図1. プレプレートの分割]] | [[Image:Noukagaku_preplate_figure.jpg|thumb|right|250px|図1. プレプレートの分割 (Olson 2014を改) | ||
(A) 将来皮質第VI層の細胞になる神経細胞が多極性移動細胞の形態をとってプレプレート内に進入する。(B) 将来皮質第VI層の細胞になる神経細胞が多極性移動細胞の形態をとった後に放射状に形態・向きを変える。それに伴いプレプレートの分割が起き、CPが出現する。(C) 後続の移動神経細胞が次々とCPに進入し、早生まれの細胞がより深層に、遅生まれの細胞がより表層に位置するinside-out様式の層構造を形成する。PP: プレプレート (preplate)、MZ: 辺縁帯 (marginal zone)、CP: 皮質板 (cortical plate)、SP: サブプレート (subplate)、IZ: 中間帯(intermediate zone)、VZ: 脳室帯 (ventricular zone) | |||
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マウスでは胎生13日頃より、将来皮質板第VI層となる神経細胞がプレプレート内に進入する。その結果、胎生13日頃よりプレプレートの分割が起こる(図1)。リーリンを欠損したリーラーマウスでは、プレプレートの分割が起きず軟膜直下にカハールレチウス細胞、サブプレートニューロン、一部のⅥ層ニューロン等が入り混じった層であるスーパープレート(superplate)を形成する。更に後続の移動細胞はinside-out様式の層構造を形成できず層構造が概ね逆転したoutside-in構造となる(Honda 2011)。また、脳室帯に異所性にリーリンを発現させたマウスとリーラーマウスとをかけ合わせて作成したマウスでは、プレプレートの分割が部分的にレスキューされること(Magdaleno 2002)、リーリンの下流分子のグアニンヌクレオチド交換因子(GEF: guanine nucleotide exchange factor)である C3Gの[[ノックアウトマウス]]ではプレプレートの分割が起きないこと(Voss 2008)等、プレプレートの分割にリーリンシグナルが必要であることを示唆する研究結果が多数報告されている。 | マウスでは胎生13日頃より、将来皮質板第VI層となる神経細胞がプレプレート内に進入する。その結果、胎生13日頃よりプレプレートの分割が起こる(図1)。リーリンを欠損したリーラーマウスでは、プレプレートの分割が起きず軟膜直下にカハールレチウス細胞、サブプレートニューロン、一部のⅥ層ニューロン等が入り混じった層であるスーパープレート(superplate)を形成する。更に後続の移動細胞はinside-out様式の層構造を形成できず層構造が概ね逆転したoutside-in構造となる(Honda 2011)。また、脳室帯に異所性にリーリンを発現させたマウスとリーラーマウスとをかけ合わせて作成したマウスでは、プレプレートの分割が部分的にレスキューされること(Magdaleno 2002)、リーリンの下流分子のグアニンヌクレオチド交換因子(GEF: guanine nucleotide exchange factor)である C3Gの[[ノックアウトマウス]]ではプレプレートの分割が起きないこと(Voss 2008)等、プレプレートの分割にリーリンシグナルが必要であることを示唆する研究結果が多数報告されている。 | ||
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