「ストループ効果」の版間の差分

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== Stroop課題のバリエーション ==
== Stroop課題のバリエーション ==
  ストループ効果研究には,その生起メカニズムの検討以外に,もう1つ大きな特徴がある。色つき文字を用いたStroop(1935)以降,多くの類似した課題(カウンティング・ストループ課題,[[情動]]ストループ課題、線画ストループ課題、空間位置ストループ課題など)が,生み出された点である(MacLeod, 1991[3])。さまざまなバリエーションが提案されているが,要約すれば,刺激に2属性を求め,2属性間のconflictが反応に影響を与えていれば,すべてストループ効果(あるいはStroop like effect)と呼ばれている。また、刺激提示、反応計測においても、カード提示・コンピュータ呈示、視覚提示・音声提示、音声による回答・キイ押し反応と、さまざまなバリエーションが存在する。
  ストループ効果研究には,その生起メカニズムの検討以外に,もう1つ大きな特徴がある。色つき文字を用いたStroop(1935)以降,多くの類似した課題(カウンティング・ストループ課題,[[情動]]ストループ課題、線画ストループ課題、空間位置ストループ課題など)が,生み出された点である(MacLeod, 1991[3])。さまざまなバリエーションが提案されているが,要約すれば,刺激に2属性を求め,2属性間のconflictが反応に影響を与えていれば,すべてストループ効果(あるいはStroop like effect)と呼ばれている。また、刺激提示、反応計測においても、カード提示・コンピュータ呈示、視覚提示・音声提示、音声による回答・キイ押し反応と、さまざまなバリエーションが存在する。
図3にカウンティング・ストループ、情動ストループの刺激例を示した。数字と字数とのコンフリクトを扱ったBushら(Bush et al., 1998[7] )のカウンティング・ストループ課題は、その後Multi-Source Interference Task(MIST) (Bush et al., 2003[8])の開発を経て、認知神経科学に与えた影響は大きい。
図3にカウンティング・ストループ、情動ストループの刺激例を示した。数字と字数とのコンフリクトを扱ったBushら(Bush et al., 1998)<ref><pubmed>9704265</pubmed></ref>のカウンティング・ストループ課題は、その後Multi-Source Interference Task(MIST) (Bush et al., 2003[8])の開発を経て、認知神経科学に与えた影響は大きい。
また、情動ストループ課題は、色つきの文字が刺激であるが、文字に不安や脅威語が呈示されると、反応が遅延する現象をさす(Williams et al. 1996[9])。うつや不安といった精神症状との関連が検討されてきた。
また、情動ストループ課題は、色つきの文字が刺激であるが、文字に不安や脅威語が呈示されると、反応が遅延する現象をさす(Williams et al. 1996[9])。うつや不安といった精神症状との関連が検討されてきた。


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