「サブプレート」の版間の差分

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==役割==
==役割==
[[Image:サブプレート図2.png|thumb|right|750px|'''図2.'''皮質遠心性投射の形成過程において、サブプレートニューロン(赤◯)の軸索が先導役を務める。皮質求心性投射(視床皮質投射)の形成において、視床ニューロン(青●)の軸索は一旦サブプレートニューロンとシナプス結合を形成する。一方、サブプレートニューロンは視床軸索の標的である皮質ニューロンとシナプス結合を形成する。発達が進むに連れて、サブプレートによる一過性のシナプスは消失し、それに代わって視床ニューロンの軸索が標的ニューロンとシナプス結合を形成する。]]
 皮質神経回路構築の足場として、初期の暫定的な神経回路を構築する。中でも、視床皮質投射、皮質視床投射の形成に対する役割は齧歯類において良く記載されている。
 皮質神経回路構築の足場として、初期の暫定的な神経回路を構築する。中でも、視床皮質投射、皮質視床投射の形成に対する役割は齧歯類において良く記載されている。


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 [[マカクザル]]、ネコやフェレットなどの両眼視の発達した動物では、右眼と左眼由来の外側膝状体軸索からの投射が視覚野内で分離して眼優位性コラムと呼ばれる構造を形成している。この機能的構造が、サブプレートニューロンを薬理学的に死滅させることによって、消失されることも報告されている<ref><pubmed>8207493</pubmed></ref>9。このように、発達後期における機能的な皮質神経回路の形成過程においてもサブプレートは重要な役割を果たしている。
 [[マカクザル]]、ネコやフェレットなどの両眼視の発達した動物では、右眼と左眼由来の外側膝状体軸索からの投射が視覚野内で分離して眼優位性コラムと呼ばれる構造を形成している。この機能的構造が、サブプレートニューロンを薬理学的に死滅させることによって、消失されることも報告されている<ref><pubmed>8207493</pubmed></ref>9。このように、発達後期における機能的な皮質神経回路の形成過程においてもサブプレートは重要な役割を果たしている。


== 参考文献 ==
== 参考文献 ==
<references/>
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