「ナノボディ」の版間の差分

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===イントラボディ、クロモボディ===
===イントラボディ、クロモボディ===
 ナノボディの特徴は、組み換えタンパク質として、細胞に強制発現させることで、細胞内で機能的に発現することができることである。この方法は、一般に[[イントラボディ]] (intrabody)(細胞内ボディ、細胞内抗体、細胞内発現抗体)と呼ばれる。
 ナノボディの特徴は、組み換えタンパク質として、細胞に強制発現させることで、細胞内で機能的に発現することができることである。この方法は、一般にイントラボディ (intrabody)(細胞内ボディ、細胞内抗体、細胞内発現抗体)と呼ばれる。


 クロモボディ (chromobody)は、ナノボディを[[GFP]]などの[[蛍光タンパク質]]と結合することで、標的分子に結合し、標的分子の染色や追跡を可能にする方法である。例えば、[[アクチン]]に対するナノボディをGFPと融合させ、それを細胞内で発現させれば、アクチンがナノボディを介してGFPで標識される(アクチンーナノボディーGFP)。この融合させる蛍光タンパク質をSTORM, PALMなどの高解像度顕微鏡に利用できる分子種とすれば、高解像度のバイオイメージングも可能である<ref><pubmed>22543348</pubmed></ref><ref><pubmed>17060912</pubmed></ref><ref><pubmed>28883823</pubmed></ref>。   
 クロモボディ (chromobody)は、ナノボディを[[GFP]]などの[[蛍光タンパク質]]と結合することで、標的分子に結合し、標的分子の染色や追跡を可能にする方法である。例えば、[[アクチン]]に対するナノボディをGFPと融合させ、それを細胞内で発現させれば、アクチンがナノボディを介してGFPで標識される(アクチンーナノボディーGFP)。この融合させる蛍光タンパク質をSTORM, PALMなどの高解像度顕微鏡に利用できる分子種とすれば、高解像度のバイオイメージングも可能である<ref><pubmed>22543348</pubmed></ref><ref><pubmed>17060912</pubmed></ref><ref><pubmed>28883823</pubmed></ref>。   


 更に、特殊な構造を認識できるナノボディを利用すれば、分子の変化を追跡することが可能になる。例えば、活性型と非活性型の[[β2アドレナリン受容体]]の[[wj:コンフォメーション]] を識別できるナノボディ<ref><pubmed>23515162</pubmed></ref> を使って、同分子の特殊なコンフォメーションを細胞内で観察ができる。
 更に、特殊な構造を認識できるナノボディを利用すれば、分子の変化を追跡することが可能になる。例えば、活性型と非活性型の[[β2アドレナリン受容体]]の[[wj:コンフォメーション|コンフォメーション]] を識別できるナノボディ<ref><pubmed>23515162</pubmed></ref> を使って、同分子の特殊なコンフォメーションを細胞内で観察ができる。


 また、GFPナノボディのあるものは、GFPを2つに分割した断片と再構成したGFPを区別できる<ref name=yamagata2018/>。
 また、GFPナノボディのあるものは、GFPを2つに分割した断片と再構成したGFPを区別できる<ref name=yamagata2018/>。


 リン酸化、アセチル化などの[[wj:翻訳後修飾]](Post-translational modification, PTM) された抗原を認識するナノボディは、翻訳後修飾のセンサーとして利用される<ref><pubmed>23942372</pubmed></ref>。
 リン酸化、アセチル化などの[[wj:翻訳後修飾|翻訳後修飾]](post-translational modification) された抗原を認識するナノボディは、翻訳後修飾のセンサーとして利用される<ref><pubmed>23942372</pubmed></ref>。


===分子間相互作用など===
===分子間相互作用など===

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