「脳波」の版間の差分

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1930年代にドイツの精神科医であるHans Bergerによってヒトの脳波とその10Hz前後での振動現象であるアルファ波が報告されたが、脳波や脳磁図などで脳の神経活動を測定すると、さまざまな周波数での振動成分が観察される。詳細に周波数解析を行ってみるとアルファ波(8-12Hz)以外にもデルタ波(1-3Hz)、シータ波(4-7Hz)、ベータ波(13Hz-24Hz)、ガンマ波(25Hz~)と呼ばれるいくつかの周波数帯域での振動活動が観察される。 ニューロンに閾値以上の定常な興奮性の入力を与えると周期的な発火が起きるが、ニューロン同士が複雑に相互作用をするニューロン集団でも条件によっては周期的で同期している集団活動がおき、脳波にみられる振動成分は大脳皮質のニューロン集団がその周波数帯域で局所的に同期して周期的な活動をしていることを示唆する。<br>  
1930年代にドイツの精神科医であるHans Bergerによってヒトの脳波とその10Hz前後での振動現象であるアルファ波が報告されたが、脳波や脳磁図などで脳の神経活動を測定すると、さまざまな周波数での振動成分が観察される。詳細に周波数解析を行ってみるとアルファ波(8-12Hz)以外にもデルタ波(1-3Hz)、シータ波(4-7Hz)、ベータ波(13Hz-24Hz)、ガンマ波(25Hz~)と呼ばれるいくつかの周波数帯域での振動活動が観察される。 ニューロンに閾値以上の定常な興奮性の入力を与えると周期的な発火が起きるが、ニューロン同士が複雑に相互作用をするニューロン集団でも条件によっては周期的で同期している集団活動がおき、脳波にみられる振動成分は大脳皮質のニューロン集団がその周波数帯域で局所的に同期して周期的な活動をしていることを示唆する。<br>  


 近年、さまざまな認知課題を被験者が行っている時の脳波時系列データを周波数解析することによって、脳活動の振動成分と認知機能との相関について、数多くの多くの研究がなされている。たとえば、ヒト脳波のシータ帯域に関しては記憶に関連して<ref name=ref1><pubmed>10391243</pubmed></ref><ref name=ref2><pubmed>17496796</pubmed></ref>、ガンマ帯域では物体の表現、特徴統合、注意や記憶に関係して振動同期現象が報告されている<ref name=ref3><pubmed>9989408</pubmed></ref><ref name=ref4><pubmed>16012336</pubmed></ref>。また局所的な脳波の振動のみではなく、後頭部と前頭部の脳波の振動同期のようなより大域的な振動同期と認知機能との関連も報告されている<ref name=ref5><pubmed>17556771</pubmed></ref> 6)。(memo:リファレンスはこれで良いか?)<br>  
 近年、さまざまな認知課題を被験者が行っている時の脳波時系列データを周波数解析することによって、脳活動の振動成分と認知機能との相関について、数多くの多くの研究がなされている。たとえば、ヒト脳波のシータ帯域に関しては記憶に関連して<ref name=ref1><pubmed>10391243</pubmed></ref><ref name=ref2><pubmed>17496796</pubmed></ref>、ガンマ帯域では物体の表現、特徴統合、注意や記憶に関係して[[同調性|振動同期現象]]が報告されている<ref name=ref3><pubmed>9989408</pubmed></ref><ref name=ref4><pubmed>16012336</pubmed></ref>。また局所的な脳波の振動のみではなく、後頭部と前頭部の脳波の振動同期のようなより大域的な振動同期と認知機能との関連も報告されている<ref name=ref5><pubmed>17556771</pubmed></ref> 6)。(memo:リファレンスはこれで良いか?)<br>  




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