「フェロモン受容体」の版間の差分

ナビゲーションに移動 検索に移動
編集の要約なし
 
36行目: 36行目:
 フェロモン分子がV1Rに結合すると[[Gαi2]]を含む[[三量体Gタンパク質]]が活性化される。それに伴い遊離した[[Gβ2γ2]]サブユニットが[[ホスホリパーゼCβ2]]([[PLCβ2]])を活性化する。PLCβ2は[[ホスファチジルイノシトール二リン酸]]を加水分解して[[ジアシルグリセロール]]([[DAG]])と[[イノシトール三リン酸]]([[PI3]])を産生する。
 フェロモン分子がV1Rに結合すると[[Gαi2]]を含む[[三量体Gタンパク質]]が活性化される。それに伴い遊離した[[Gβ2γ2]]サブユニットが[[ホスホリパーゼCβ2]]([[PLCβ2]])を活性化する。PLCβ2は[[ホスファチジルイノシトール二リン酸]]を加水分解して[[ジアシルグリセロール]]([[DAG]])と[[イノシトール三リン酸]]([[PI3]])を産生する。


 この下流として2種類のシグナル伝達機構が考えられている。1つ目はDAGが[[TRPC2チャネル]]に結合することでチャネルが開口してNa<sup>+</sup>やCa<sup>2+</sup>が細胞内に流入して脱分極が引き起される経路である<ref><pubmed>14642279</pubmed></ref>。
 この下流として2種類のシグナル伝達機構が考えられている。1つ目はDAGが[[TRPC2]]チャネルに結合することでチャネルが開口してNa<sup>+</sup>やCa<sup>2+</sup>が細胞内に流入して脱分極が引き起される経路である<ref><pubmed>14642279</pubmed></ref>。


 もう一つはDAGが[[DAGリパーゼ]]によって加水分解され[[アラキドン酸]]が産生し、アラキドン酸がCa<sup>2+</sup>感受性チャネルに結合することでCa<sup>2+</sup>が細胞内に流入することで脱分極が引き起こされる経路である<ref><pubmed>12351717</pubmed></ref><ref><pubmed>20147653</pubmed></ref>。このような細胞内シグナル伝達を経て、V1Rが受け取ったフェロモン情報は電気信号へと変換される。
 もう一つはDAGが[[DAGリパーゼ]]によって加水分解され[[アラキドン酸]]が産生し、アラキドン酸がCa<sup>2+</sup>感受性チャネルに結合することでCa<sup>2+</sup>が細胞内に流入することで脱分極が引き起こされる経路である<ref><pubmed>12351717</pubmed></ref><ref><pubmed>20147653</pubmed></ref>。このような細胞内シグナル伝達を経て、V1Rが受け取ったフェロモン情報は電気信号へと変換される。

案内メニュー